それでは性能について、ベンチマークソフトなどを使ってこれを測ってみよう。と、その前に、筆者個人が感じた体感性能についても一言。
これまで筆者は、Atom搭載のWindows Vistaマシンというのは何度か触ったことがあったのだが、Atom搭載のWindows
XPマシンをまともに使うのは今回のWind Notebook U100が初めて。これまでは、Atom搭載のVistaマシンでも「我慢できるな」と思っていたのだが……。U100を使って「AtomにはWindows
XPの方が良い」と思いなおさせていただいた。"普通のノートパソコン"の体感速度を期待して問題ないレベルだ。
改めて、ベンチマークソフトで計測したスコアを紹介したい。なお、比較用として製品ジャンルは近いものの、世代が異なりハードウェアの仕様もだいぶ違うのだが、参考までにASUSTeKの「Eee
PC 4G」のスコアも目安として併記する。
主な仕様
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Wind Notebook U100 |
Eee PC 4G |
CPU |
Atom N270 1.60GHz |
Celeron M 900MHz(630MHz動作) |
Memory |
DDR2-667 1GB |
DDR2-280相当 512MB |
HDD |
80GB SATA HDD |
4GB SSD |
LCD |
10型(1024×600) |
7型(800×480) |
OS |
Windows XP Home Edition |
ベンチマーク
まとめ
そもそも、「Netbook」という呼び方があるように、インターネット端末として特化し、色々と割り切った製品であるため、ある程度の不満があっても許せてしまう……というのが従来のミニノートだったのだと思う。ところが、今回試した「Wind
Notebook U100」は、コンパクトな本体サイズながらキーボードが打ちやすいなど、性能以外の部分も含めて、まったくもって"普通のノートパソコン"として使えてしまう。
この"普通"なU100で唯一普通でないのがコストパフォーマンスだろう。販売価格は先に述べた通りで、現時点で日本向け価格はまだ明確でないのだが、海外向けでは先日のCOMPUTEXで現地担当者からちょっとした話が聞けている。そのあたりの情報から、筆者推測になるが、日本での販売価格は6万円前後あたりがターゲットとなりそうである。ミニノートの価格帯でこれだけ普通に使える製品が出る時代が早くもやってきてしまったわけである。小型で低価格なため、これまでのようなサブノートとしての魅力があるのは当然として、メインのノートとして活躍できてしまうような場面も非常に増えている。ミニノートへの印象を変えてしまえる1台だと言えるだろう。