米AT&Tは4月22日(現地時間)、同社2008年第1四半期(1-3月期)決算を発表した。同四半期の売上は307億ドルで前年同期比6.1%アップ、純利益は35億ドルで同21.5%アップだった。米景気低迷が叫ばれるなかでの好決算だが、携帯電話やデータ通信サービスの伸びに支えられた部分が大きい。契約者数も順調に伸ばしており、同四半期だけで130万契約が増加した。これは前年同期から8.7%高い水準にある。同四半期終了時点での総契約件数は7140万人となった。

事業別にみていくと、ワイヤレス部門全体の売上は118億ドルで前年同期比18.3%アップ。純利益は29億ドルで同95.5%のアップとほぼ倍増している。AT&Tでは、収益の大幅アップは前述の契約数増のほか、ARPU(Average Revenue Per User)の改善に牽引されていると説明する。同四半期のARPUは50.18ドルで、これは前年同期比2.0%増の水準である。契約数増については、2008年2月末に2GにあたるTDMAネットワークのサービスを終了しており、この減少分を加味すると実際の純増数は130万から33万件にまで減少するという。契約者増に貢献したのは"Post-Paid"と呼ばれるプリペイド携帯サービスであり、こちらは同四半期に70万5000件増加した。プリペイドサービスに限定したARPU上昇率は5.0%と通常よりも高い。

Wall Street Journal(オンライン版)の同日付けの報道によると、こうしたARPUの改善はiPhoneなどのデータ通信サービスの利用を前提とした端末の普及に後押しされている面がある。中でも注目度の高いiPhoneについて同紙は、AT&T側のコメントとして、3G対応版の登場を目前に一段落ついた状態で、前四半期と比較してほぼ同水準での伸びにとどまったことを紹介している。なおAT&Tは3G iPhoneの具体的な登場時期についてはコメントを差し控えた。

AT&Tのもう1つの柱であるワイヤライン(有線)部門全体の売上は176億ドルで前年同期比2.0%のダウン、純利益は28億ドルでこちらも同2.1%のダウンとなった。特に一般電話回線である音声通話サービスの売上が前年同期比7.1%マイナスの99億ドルと落ち込みが大きく、それを同5.9%増の売上高62億ドルを達成したデータ通信サービスがフォローしている形だ。AT&Tの高速データ通信サービスであるU-verseの利用者が増加しており、特にU-verseを介してIPTVサービスを提供する「AT&T U-verse TV Service」は契約者数が14万8000件増のトータルで37万9000件となった。AT&Tでは2008年末までのU-verse TV契約件数を100万突破の水準に設定している。