NECは15日、ホームサーバクライアント・ソリューション「Lui」の第1弾製品として、ホームサーバPC「Lui SX」を発表した。「SX500/1G」「SX700/1G」の2モデルが用意され、NEC Direct価格はSX500/1Gが32万9,910円、SX700/1Gが37万9,890円となっている。発売は4月24日予定だ。

「SX500/1G」「SX700/1G」

前面右側にある円形部分は、動作状態を表す放射配置インジケータとなっている

背面の様子

Lui SXは、家庭内のビデオ、音楽、写真といったデジタルコンテンツを一元管理可能。場所と時を選ばずに、(著作権保護のかかっていない)コンテンツをDLNA対応機器で利用できる。またレコーダシステムとして、デジタルハイビジョン対応の録画専用チューナーを2基搭載し、デジタル放送の2番組同時録画、2番組配信を実現している。

リビングPCシステム部分

CPUとしてCore 2 Duo T7200(2.0GHz)、メモリとして2GB(DDR2 SDRAM 1GB×2、PC2-5300対応、デュアルチャネル対応)を採用。グラフィック機能としてATI Mobility Radeon HD 2600、PCシステム用HDDとして約320GB(SATA)を内蔵している。光学ドライブとして、SX500/1GがDVDスーパーマルチドライブ、SX700/1GがBlu-ray Discドライブを採用。

LAN機能は10BASE-T / 100BASE-TX / 1000BASE-T対応。デジタル映像出力用に1125p(1080p)、1125i(1080i)、750p(720p)に対応したHDMI端子を持つ。7種類のメディアをサポートしたカードスロットをフロントに搭載し、SD/SDHC、メモリースティック、xD-ピクチャー、スマートメディア、コンパクトフラッシュ、マルチメディアカード、マイクロドライブを扱える(ただし著作権保護には未対応)。IEEE1394やUSB端子もフロントに備える。

入力デバイスとしては、ワイヤレスキーボード(109キーレイアウト準拠、ワンタッチスタートボタン付き)、光センサーワイヤレスマウス(スクロール機能付き)を搭載、赤外線リモコンを同梱。サイズは430×360×180mmで、質量は、SX500/1Gが約14kg、SX700/1Gが約15kg。OSはWindows Vista Home Premium SP1。

また、デジタルカメラからの写真データ取り込み用ツールとして、「SmartPhoto」を同梱。写真を簡単に取り込んで管理するだけでなく、おまかせ補正や赤目補正といった補正や編集機能も持つ。「MovieWriter」で、DV、HDV、AVCHD(SX700/1Gのみ対応)形式の映像が取り込めるうえ、ソフトウェア「BeatJam」で音楽CDからの取り込みや、楽曲データを管理できる。

レコーダシステム部分

両モデルとも、デジタルハイビジョン対応の録画専用チューナーを2基搭載(ただし録画専用のため、ライブ視聴、タイムシフト視聴、データ放送には非対応)。地デジ+地デジ、BS+地デジ、CS+地デジといった組み合わせで2番組同時録画が可能だ。またPCシステム用HDDとは別に、録画専用HDDとしてSX500/1Gが約454GB(500GB×1)、SX700/1Gが約918GB(500GB×2)を搭載する。

SX700/1Gの場合、1番組を容量最大まで録画した際の最長録画時間は、地上デジタルハイビジョン(約17Mbps)が約120時間、地上デジタル標準テレビ(約8Mbps)が約255時間、BS / 110度CS / デジタルハイビジョン(約24Mbps)が約85時間、BS / 110度CS / デジタル標準ハイビジョン(約11Mbps)が約185時間となっている。

コンテンツ管理機能

Lui SXで管理しているコンテンツは、DLNA対応機器であれば、家庭内の好きなところで同時に利用可能(デジタル放送録画番組は同時に2カ所)。DLNA対応大画面テレビで録画した番組を利用できるほか、録画予約、写真や音楽データの視聴・保存・管理も行える。デジタルテレビの録画予約や番組管理・視聴用として、統合テレビソフトウェア「LuiStation」を搭載し、DVDレコーダーなどのリモコンと同様のインタフェースを持つ「Luiスマートリモコン」で操作する。また一般的なVistaマシンにLui SX添付の「LuiStation/PLAYER」を導入することで、クライアントとして録画番組の配信視聴、写真や音楽の視聴が行えるようになる。

外出先から操作できる「PCオンデマンド機能」

内蔵の「PCリモーターサーバボード」により、「PCリモーター」のサーバ機能を実現

Lui SXは、同時に発表された「PCリモーター」のサーバ機能を備え、自宅内だけでなく外出先からもPCリモーターによる遠隔操作が可能。

外出先から、VPN経由(128bit AES)でHDDへのアクセスやファイルの共有が行え、サーバ(PCシステム部)の電源遠隔起動、(著作権保護のかかっていない)デジタルコンテンツの視聴ができるようになっている。

ホームサーバPC「Lui SX」スペック(抜粋)

「SX500/1G」 「SX700/1G」
PCシステム部
CPU Core 2 Duo T7200(2.0GHz)
チップセット モバイル インテル PM945GM Express
メモリ 2GB(1GB×2) PC2-5300 DDR2-SDRAM(最大4GB)
グラフィックスチップ ATI Mobility Radeon HD 2600
HDD 約320GB(SATA、7200rpm)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ Blu-ray Discドライブ(DVDスーパーマルチドライブ機能付き)
有線LAN 10BASE-T / 100BASE-TX / 1000BASE-T
リモートスクリーン機能 PCリモーターサーバボード(ホームサーバPC専用)
メディアスロットカード 7in1(メモリースティック、xD-ピクチャーカード、SD/SDHC、スマートメディア、マルチメディアカード、コンパクトフラッシュ、マイクロドライブ)
インタフェース HDMI出力×1、Sビデオ出力、USB 2.0 ×4、IEEE1394a ×1、光デジタルオーディオ(S/PDIF)出力(角型)×1
レコーダシステム部
対応する放送の種類 地上デジタル放送×2、BSデジタル×1、110度CSデジタル×1
TV受信機能 地上デジタル放送:CATVパススルー / EPG、BS・110度CSデジタル:EPG
TV録画機能 地上デジタル:地上デジタルハイビジョン(約17Mbps) / 地上デジタル標準(約8Mbps)、BS・110度CSデジタル:BS・110度CSデジタルハイビジョン(約24Mbps) / BS・110度CSデジタル標準(11Mbps)
1時間当たりの録画に必要なHDD容量 地上デジタルハイビジョン:約7.7GB、地上デジタル標準:約3.6GB、BS・110度CSデジタルハイビジョン:約10.8GB、BS・110度CSデジタル標準:約5.0GB
録画専用HDD 約500GB(SATA、7200rpm) 約1TB(SATA、7200rpm)
最大録画容量 約454GB。地上デジタルハイビジョン:約59時間、地上デジタル標準:約126時間、BS・110度CSデジタルハイビジョン:約42時間、BS・110度CSデジタル標準:約92時間 約918GB。地上デジタルハイビジョン:約120時間、地上デジタル標準:約255時間、BS・110度CSデジタルハイビジョン:約85時間、BS・110度CSデジタル標準:約185時間
本体サイズ 430(W)×360(D)×180(H)mm
OS Windows Vista Home Premium SP1