NECエレクトロニクスは13日、インド市場に本格的に参入することを発表した。

インド市場への参入する最初の施策として、同社は2月1日付けで、インド中南部にあるバンガロールに駐在員事務所を設立した。同社の子会社であるNECエレクトロニクスシンガポールの駐在員事務所となり、人員は4名。インドに設計拠点を持つ欧米資本ユーザーなどへのデザインイン支援のほか、インドローカルのユーザーやパートナーとの情報交換などを行う。

欧米資本のユーザーへのデザインイン支援活動では、混載DRAM技術や低消費電力化技術、先端プロセス技術などを生かした先端製品の受注を推進し、2010年には100億円程度の受注を目指す。また、インドローカルのユーザー関連では、汎用マイコンや車載向けマイコン、パワー半導体、ASIC分野を中心に、2010年度20億円程度の事業規模まで育成することを目指す。

また、併せてNECエレクトロニクスでは、開発拠点としてインドを積極的に活用していくことを決定した。同社は2006年5月にインドWiproとの間にシステムLSI設計を委託する契約を結んでいた。今回の決定は、その委託業務の拡大を図り、協業関係を強化することが狙いだ。現在、Wipro内にNECエレクトロニクス製品の開発を専門に行う開発拠点(ODC:Offshore Development Center)の開設に向け協議が進められている。ODCでは、30名程度のエンジニアで活動を開始することが予定されている。