Mozilla Foundationは12日 (米国時間)、WebブラウザFirefox次期バージョンの最新β版「Firefox 3.0 Beta 3」を開発者向けに公開した。対応プラットフォームはWindowsとMac OS X、Linuxの3種。バイナリパッケージは、日本語などサポートされる34種の言語ごとに用意される。

EV SSL対応サイトでは詳細な証明書を表示できる

今回のリリースは、12月中旬にリリースされたβ2に続く3度目のβ版。β2からの変更箇所は1300以上、安定性とパフォーマンスが向上している。

β2以降の主要な改良点としては、ロケーションバー上のサイトアイコン (favicon) をクリックすると、サイト所有者に関する情報や接続が盗聴から保護されているかどうかを確認できる「ワンクリックサイト情報」の追加が挙げられる。接続先の情報が目立ちやすい形で表示されるほか、Extended Validation (EV) SSL証明書を発行している企業のWebサイトに接続すると、favicon部分が緑に変化してその会社名が表示される。

悪意のあるソフトウェア (マルウェア) からの保護機能も強化された。ウイルスやスパイウェア、トロイの木馬といった悪意のソフトウェアを感染させることが確認されているサイトへ接続すると、警告メッセージが表示される。

マルウェア検出などセキュリティ面も強化

操作性も見直され、ワンクリックでブックマークを追加できるスターボタン (☆) がロケーションバーに追加された。URL自動補完時のページを訪れた最新日時と頻度を計算する検索アルゴリズムの最適化も行われ、関連性の高いURLが優先的に表示されるよう改良されている。

新グラフィックエンジン「Cairo」への移行やページレイアウトの改良が進んだ結果、ページ表示速度など90以上の項目でパフォーマンスが向上した。新しいXPCOMサイクルコレクタの採用によりメモリリークの問題も前進、50項目以上のメモリ使用量の改善がβ2以降に行われている。