ノルウェーのOpera Software ASAは12月13日 (現地時間)、Microsoftがコンシューマーの自由なWebブラウザ選択を阻害しているとして欧州委員会 (EC: European Commission)に苦情を申し立てたことを発表した。

申し立ての中で同社は、MicrosoftがWindowsにInternet Explorer (以下IE)をバンドルしているのはOS市場における支配的な立場の不正利用にあたるとし、さらにシェアに勝るIEがWeb標準に従わないことでWeb全体の互換性確立が阻害されていると指摘している。同社CEOのJon von Tetzchner氏は「独占的な力に選択を強いられることに嫌気を感じている全ての消費者のために我々は苦情を申し立てた」とコメントしている。Web標準サポートについては「Microsoftのような、標準を凌駕する一方的なコントロールは、適正ではないデ・ファクト・スタンダードを生み出す恐れがある。ケースによっては、維持・管理が困難になり、サポートコストが上昇、最善の技術が適用されず、ユーザーをセキュリティリスクに直面させる可能性すらある」(Opera)と手厳しい。

Operaは是正策として、IEのWindowsへのバンドル廃止または他のWebブラウザのWindowsへのプリインストール、Webオーサリング・コミュニティが承認したオープンなWeb標準のサポートの2点をMicrosoftに採用させるようにECに求めている。今年10月にMicrosoftは、Windows Media Player (以下WMP)に関する同様の苦情申し立てで、WMPの分離、制裁金支払い、Windows Serverへの接続情報の公開を命じたECの判断を全面的に受け入れた。「ECに対して、(WMPのケースと) 同様の明確な原則をInternet Explorerのケースにも求めている」とOperaの副法律顧問であるJason Hoida氏は述べる。