大手マザーボードメーカーであるASUSは1日、東京・秋葉原のカフェソラーレ リナックスカフェ秋葉原店において、「ASUS冬の大感謝祭」(協賛:ユニティ/エムヴィケー)を開催した。当日は好天に恵まれたこともあり、多数のファンが来場。同社製マザーボードやベアボーンキットなどの展示やプレゼンテーションが行われた。


会場で注目を集めたのが、Core 2 Extreme QX9650を使ったオーバークロックのデモンストレーション。ASUSは11月22日より、TWOTOP秋葉原店の店頭にて同様のデモを行っていたが、今回は水冷システムを構築することで、4.3GHz(430MHz×10)での安定駆動を実現していた。

Core 2 EXtreme QX9650を使ったオーバークロックマシン。今回のマシンは、Thermaltake製のPCケースなどを採用した水冷マシンとなっている。マザーボードは、X38搭載の「Maximus Extreme」

430MHz×10の4.3GHzで安定動作中


そのほか、先日発売されたばかりのAMD製CPU「Phenom 9500」による動作デモや、X38搭載マザーボード「P5E3 Deluxe」でサポートされている"Express Gate"機能の実演などが行われた。

Phenom 9500は定格となる2.2GHzで動作しており、特にオーバークロックなどは行われていなかった。なお、マザーボードはAMD 790FXを搭載した「M3A32-MVP Deluxe/WiFi-AP」。メモリ冷却用のヒートシンク"Cool Mempipe(クールメムパイプ)"を備えているのが特徴となる。近日中の発売が見込まれる1枚だ

P5E3 Deluxe/WiFi-APをはじめとする"Express Gate"対応製品には、Linux OSが内蔵されており、光学ドライブやHDDを接続しなくても、Webの閲覧やSkypeを楽しむことができる。電源投入から起動までが約5秒というのが最大のウリだ


イベントでは「ASUS最新製品ガイド」「P35を買うならどれを選ぶか」「ベアボーンで高精細な映像を鑑賞しよう」といったタイトルでプレゼンテーションが3回行われた。プレゼンテーションでは、現在のラインナップを紹介するだけでなく、来年登場予定の"謎"のマザーボードや新型ベアボーンキットなども紹介され、来場者を大いにわかせた。なお、プレゼンテーションを行ったASUSの広報を担当している岩崎氏は、"P5E"と"P5K PRO"の2枚をオススメのマザーボードとして紹介。X38搭載のP5Eは、「スーパーハイエンド向けの"Maximus Formula"と基板設計が同じなので、スタンダードモデルとはいえ、かなりのポテンシャルを秘めている」とし、P35搭載の"P5K PRO"は、「すべての面において、他社製の人気モデルと同等以上のスペックおよび設計だが、1万円台後半と非常にリーズナブルな価格設定となっている」と解説した

来年登場する予定となっているR.O.G.シリーズの「G-SURF365」。NVIDIA製チップセットを搭載するといったおおまかな情報のみで、詳細は"謎"。登場が待ち望まれる1枚である

こちらはもう少し情報が公開されているものの、チップセット名が"NVIDIA nForce xxxi SLI MCP"と伏せ字になっている「Striker II Formula」。この製品もゲーマー向けのR.O.G.シリーズとなっている

ASUSは、マザーボードやグラフィックスカードだけでなく、ベアボーンキットでもシェアを拡大している。岩崎氏が手にしているのは、来年の登場が予定されているベアボーンキット「T4」。搭載マザーボードは未定ながら、リリースが来年となるだけに、未発表のチップセットが採用される可能性についても言及された

ASUS製X38搭載マザーボードの魅力として「EPU(Energy Processing Unit)」「高効率の8フェーズ可変電源回路」「Stack Cool 2」「導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ」「PCI Express 2.0」といった5つが挙げられた。中でも、CPUの電力管理専用チップである「EPU」は、アイドル時の消費電力を抑えるチップとして大きく期待される

市販のマザーボードでは初となるG35 Expressを搭載した「P5E-VM HDMI」。Direct X10への対応はドライバ待ちとなるが、バックパネルにHDMI端子を備えるほか、ASUS独自の映像エンジンチップ「Splendid」を搭載しており、動画再生マシンのベースとしても期待できそうだ

プレゼンテーション後にはじゃんけん大会がおこなわれたほか、当日アンケートに答えた来場者には"ひもくじ大会"の参加券が配られた。ひもくじ大会ではCPUやグラフィックスカード、無線LANアクセスポイントなどたくさんの景品が用意されていたこともあり、100人以上の参加者によって長蛇の列ができるなど、会場は内も外も大変な盛り上がりをみせた。

ひもを引いて景品を当てる"ひもくじ大会"

参加者によってできた長蛇の列