10月29日(協定世界時)にMacEnterpriseメーリングリストに流れたメッセージ「Mac OS X Server 10.5 EULA allows virtualization」によると、Appleは同社が認定したハードウェアにおいて仮想化ゲストOSとしてMac OS X Server 10.5の利用を許可することを容認した可能性があるという。Appleから正式な発表ができるまで確かなことはいえないが、OS X Server 10.5をゲストOSとして複数運用することが可能になるかもしれない。

同メーリングリストに流れたメッセージによれば、10月26日にデスクトップ版と同時に販売がはじまったOS X Server 10.5の使用許諾契約に、仮想化の利用を認める内容が盛り込まれているという。同メッセージで示されているライセンス条項には「Appleが認定したコンピュータにおいてOS X Serverのインストールおよびひとつのコピー利用を容認する」ことに加え、「ライセンスを入手すればさらにそのライセンスの分だけのコピーを同じコンピュータにおいて利用してもよい」とする旨が記載されているという。これはOS X Serverの仮想化利用の容認を示すもののように見える。

VMWareもParallelsもAppleが容認するのであれば仮想化技術の提供に興味があることは示しており、もしこのライセンス条項が仮想化利用を容認するものであれば、Appleのハードウェアで仮想化技術を活用し複数のOS X Serverを運用できることを意味している。これが事実であれば初期コストや運用コストの面で利点があるため、エンタープライズサーバユースでOS X Serverの採用が増える可能性がある。

デスクトップ版であるOS X 10.5には同ライセンス条項は含まれていない。つまりAppleのハードウェアにおいてゲストOSとして容認されるのはOS X Serverということになりそうだ。同ライセンス変更やゲストOSとしての運用については2008Q1にはAppleから正式な発表があるのではないかとみられる。