レノボ・ジャパンは10日、同社のウルトラ・スモール・フォームファクタ(USFF) デスクトップPCの新製品として、従来製品から約65%の小型化を実現した「ThinkCentre A61e Ultra Small」を発表した。導入コストを抑えたことも特徴で、同社ダイレクト販売での価格は64,050円から。販売は同日より開始する。

ThinkCentre A61e Ultra Small

Mini-ITXマザーボードの採用などにより、筐体のフットプリントはB5サイズのノートブックPCと同程度という小型サイズで、卓上を広く有効活用できる。省スペースとともに低消費電力も実現しており、従来製品比で約27%の電力削減を行い、国際的な省電力規格の「ENERGY STAR 4.0」に準拠。関連して、内部エアフローデザインを新規開発・実装しており、静音性能は「ノイズレベルはThinkPad X61と同程度」(同社)だとされる。

製品発表会も開催された。A61e Ultra Smallを発表する同社製品事業部担当執行役員の落合敏彦氏

発表会ではA61e Ultra Smallに対応する「Vertical PC Stand」が開発中であることも明らかにされた。近日中に正式なアナウンスがされる見込みだ

発表会場に展示されていたA61e Ultra Small。ツールフリーで内部にアクセスでき、メンテナンス性も高い。ここまで小型でありながら光学ドライブとHDDにそれぞれ通常のデスクトップと同じ規格のものを採用していることに注目したい

電源は容量130WのACアダプタを利用する。アダプタ自体のサイズは少々大きめだが、おかげでシステム全体の静音性と省スペース性を高める結果にも繋がっている

近年注目される環境対応に配慮し、同製品では本体の最大90%が再利用/リサイクル可能な材料で構成され、あわせて、製品のパッケージングも90%がリサイクル可能。ThinkCentre A61e Ultra Smallは、米GEC(Green Electronics Council)が管理する、電力効率やリサイクル性などの幅広い環境属性に基づくEPEATプログラムにおいて、同社製品では初めてという「GOLD」ランクに認定されている。

製品ラインナップは全4モデルで、AMD Athlon 64 X2 BE-2350を搭載する上位モデルから、AMD Sempron LE-1150を搭載するエントリーモデルまで幅広く用意する。OSはWindows XPもしくはWindows Vista。ラインナップの詳細と各モデルの主な仕様は以下の通り。

型番 6449A19 644912J 6449A18 6449A15
CPU Athlon 64 X2 BE-2350 Sempron LE-1150
Chipset AMD 690V
Memory 1GB 512MB
HDD 250GB 160GB 80GB
Optical Super Multi Combo
OS Vista Business + Office 2007 Vista Business XP Pro
価格 108150円 86100円 64050円

通常ラインナップとは別に、特定チャンネル向けのエンタープライスモデルのラインナップも用意する。全5モデルで、ラインナップの詳細と各モデルの主な仕様は以下の通り。

型番 641812J 6418A17 6418A12 6418A14 6418A13
CPU Athlon 64 X2 BE-2350 Sempron LE-1150
Chipset AMD 690V
Memory 1GB 512MB
HDD 160GB 80GB
Optical Super Multi DVD-ROM Super Multi DVD-ROM
OS Vista Business XP Pro
価格 91350円 84000円 80850円 73500円

vProに対応したデスクトップPC新モデルも

同日、中規模から大規模企業の顧客向けに、インテルのvProテクノロジーを搭載することで、管理性を高めたデスクトップPC「ThinkCentre M57p Small」も発表されている。優れたセキュリティ機能を特徴としており、同社のThinkVantageテクノロジーと組み合わせることで、大規模企業内におけるクライアントPCに対するニーズに応えられるトータル・ソリューションを提供する。

ThinkCentre M57p Small

M57p Smallの特徴

ThinkCentreの製品ラインナップにおける新製品の位置づけ