日立アプライアンスは、ドラム型洗濯機「BD-V2000」「BD-V2」を発表した。発売は10月20日を予定しており、価格はオープン。推定市場価格はBD-V2000が30万円前後、BD-V2が25万円前後。また、左開きのフロントドアを採用した「BD-V2000R」「BD-V2R」も同時発表。価格はBD-V2000/V2と同じだが、発売は12月中旬。

「風アイロン」機能を搭載した「ビッグドラム」の2007年度モデル「BD-V2000」

新モデルの最大の特徴となっているのが「風アイロン」機能の搭載。同機能は、乾燥時にドラム内に約360km/hの高速の風を送り込むことで、衣類のしわを伸ばし、アイロン掛けの手間を減らすという機能だ。強力な風により、衣類が引き伸ばされるような形となり、シワが減少する。昨年モデルのBD-V1では、大口径ドラムの搭載により乾燥時のシワの発生を抑えるというものだったが、それに加えて、より積極的にシワを取り除く機構を搭載したことにより、綿などの衣類でも2kg以内ならばシワなく仕上げることが可能という。

風速360km/hを生み出すためのファンモーターは、このモデルのために新設計され、従来の約3倍となる14,000rpmという高回転を実現している。また、ドラム部分を駆動するDDモーターも従来のフェライトコアを使った20極タイプから、新たに開発したネオジウムコアの56極タイプへと変更。新モーターの回転数は業界最速となる1,600rpm。この新モーターの搭載により、高速/強力な脱水が可能となり、標準コースでの洗濯→乾燥にかかる時間は、約150分(風アイロン使用時には約160分)と、昨年モデル(BD-V1)の約165分に比べ、約1割、短縮された。消費電力も約2100Whと、乾燥にヒーターを使用するドラム式洗濯乾燥機の中では優れている。

また、極数を増やすことで、脈動が従来の1/8という滑らかな回転となり、洗濯時27dB、脱水時37dB、乾燥時47dBという低騒音を実現している(洗濯/脱水時の騒音の低さは現時点でのNo.1)。ただし、風アイロン機能を使用した場合、乾燥時の騒音は1~2dB程度アップするとのことだが、なるべく低騒音で運転できるように最終調整中とのことだ。

風アイロン機能のためのファンモーター

風アイロン機能を使用すると、綿のシャツでも、シワになりにくい

ドラムの右上手前部分から高速の風が吹き出す構造

高速かつ滑らかな回転を生み出す56極DDモーター

昨年モデル同様に、直径60cmの大口径ドラムが採用されている

風アイロン機能を省いた「BD-V2」