米AMDは25日(現地時間)、デスクトップ向けCPUの「Athlon 64 X2」シリーズに、新製品「Athlon 64 X2 5000+ Black Edition」を追加した。動作クロックなどの仕様は通常の5000+と同じだが、この"Black Edition"は倍率可変となっており、オーバークロック向けの製品と言える。価格は136ドル。

「Athlon 64 X2 5000+ Black Edition」は、動作クロック2.6GHz、L2キャッシュ1MBのSocket AM2向けプロセッサ。TDPは65W、製造プロセスは65nm SOIとなっており、こういった仕様は通常版の5000+と基本的に同じだ。

通常版5000+との違いとなるのは、クロック倍率が可変となっている点。倍率固定のCPUの場合、オーバークロックでは一般的にFSBを上げる手法が取られるが、5000+ Black Editionは倍率が可変なので(つまりCPUの動作クロックのみを自由に変えることができる)、より容易にオーバークロックを試すことができる。

こういった倍率可変モデルは、ハイエンド向けのAthlon 64 FXとしてはあったが、メインストリーム向けのAthlon 64 X2シリーズでは初めてとなる。価格も136ドル(1,000個ロット時)と、通常版の125ドル(同)とあまり変わっていないのも嬉しいところ。オーバークロック向けとしては安価で、初心者でも手を出しやすいかもしれない。

なお、先月発売された「Athlon 64 X2 6400+ Black Edition」と同様に、リテール向け製品ながら、5000+ Black EditionもCPUクーラーは付属しないという。