Parallelsは11日(米国時間)、Intel Mac用仮想化ソフト「Parallels Desktop 3.0 for Mac」を正式にアップデートした。対象プラットフォームはIntel製CPUを搭載したMacintoshシリーズ、動作環境はMac OS X 10.4.6以降。同社オンラインストアでの価格は1ライセンスあたり79.99米ドル、既存ユーザは無償アップデートできるほか、試用希望者にも15日間無償利用できるトライアルキーが提供される。

今回のリリースは、6月に発売された同製品のアップデートという位置付けだが、メジャーバージョンアップに匹敵する多くの新機能が追加されている。Coherenceモードが改良され、Mac OS Xのウインドウ整理機能「Expose」に対応したほか、WindowsアプリケーションのウインドウもDockへの格納や影の表示が可能になった。ファイルにWindowsアプリケーションを関連付けるなど異種OS間の操作性を向上させる「Parallels SmartSelect」が追加されたほか、Windows側の「マイドキュメント」からMac OS X側の「書類」や「ピクチャ」などのフォルダへのアクセスが可能になるなど、フォルダ共有機能が改良されている。

仮想化エンジンの機能も向上、特にOSの起動や終了など高負荷の処理が改善され。複数の仮想化マシン稼働時に合計4GB超のメモリ領域が使用可能となり、仮想マシン1台あたりの最大メモリ容量も1.5GBから2GBにアップした結果、ゲストOSにWindows Vistaを使用したときのパフォーマンスが向上している。

ハードウェア面では、OpenGLとDirectXのサポートを実現。ハードウェアアクセラレーションの効果により描画性能が改善され、ゲームなどのアプリケーションを利用しやすくなった。USBの互換性向上も図られ、デバイスにより発生していたCPU負荷上昇の不具合も多くが解消されている。