ソニーは、ネットワーク対応のHDDコンポ「ネットジューク」シリーズの新モデル「NAS-M95HD」「NAS-M75HD」「NAS-D55HD」と、ワイヤレスプレーヤー「NAS-C5」を発表した。発売日、価格などは表の通り。
ネットジュークシリーズは、音楽CDやPC、Internet上の配信サイトなどからの音楽を、HDDにため込んで、ジュークボックス的に再生、またはUSBポート経由でデジタルオーディオプレーヤーに転送でき、さらにPCやNAS内の音楽ファイルのストリーミング再生にも対応するネットワークオーディオ機器だ。
新モデルでは、従来のDLNAクライアント機能に加えて、DLNAサーバー機能も搭載。ネットジューク内にためた音楽を、DLNAクライアント機能を搭載したネットワークメディアプレーヤーや、AV機器などからストリーミング再生することが可能になった。これにより、PCレス環境でも(PCの電源を落としていたりPCのリソースを音楽再生に使用したくない状況でも)、音楽ライブラリの保存場所をネットジュークのHDDにしておけば、フルにネットジュークの機能を利用することが可能となった。新ネットジュークでは、従来モデル同様、NAS-M95HDでは250GB、それ以外のモデルでは80GBのHDDを搭載する。
また、細かな点ではあるが、従来のネットジュークからの音楽データの移行もサポートされる。これには本体のアップデートが必要とされているが、アップデートの方法などは近日中に発表される予定。
また、ウォークマンシリーズとの連携も強化されている。新モデルでは、従来のUSBポートに加え、昨年発表されたウォークマン Sシリーズ/A800以降のモデルで採用されている「WM-PORT」にも対応し、ダイレクトに接続することが可能になった。WM-PORTは、一般的なUSBポートよりも薄型で、搭載機器のコンパクト化が可能という独自形式のポートだが、従来モデルでは、接続には、WM-PORTからUSBへの変換ケーブルやクレードルなどが必要だった。
各モデルの違いだが、内蔵HDDの容量以外に、NAS-M95HD/M75HDはCD/MD/チューナー、NAS-D55HDではCD/チューナーを搭載する。また、NAS-M95HD/75HDには、同社のデジタルアンプS-Masterを搭載。さらにNAS-M95HDは、スピーカーがアップグレードされており、25mm径カーボンEDツイーターと120mm径アラミド繊維製コーン型ウーファー採用。また、ダクト長を稼げるL字型ダクトも採用している。
同時発表されたワイヤレスプレーヤー「NAS-C5」は、DLNAクライアント機能を搭載した、音楽専用のネットワークプレーヤー。再生可能なファイル形式は、MP3 / WMA / ATRAC / リニアPCM。単体でインターネットラジオ「J-WAVE Brandnew-J」を聞くことも可能だ。IEEE802.11b/gに対応した無線LANを搭載しており、ネットワーク内に無線LANのアクセスポイントが設置されていれば、ネットジューク、あるいはほかのDLNAサーバー内の音楽ファイルをストリーミング再生できる。実用最大出力は10W×2で、使用されているスピーカーは65mm径コーン型フルレンジ×2。
種類 | 型名 | 発売日 | 市場想定価格 |
ネットジューク | NAS-M95HD | 11月10日 | 12万円前後 |
NAS-M75HD | 10月20日 | 8万円前後 | |
NAS-D55HD | 10月20日 | 6万円前後 | |
ワイヤレスプレーヤー | NAS-C5 | 11月21日 | 3万円前後 |
新ネットジュークのおもな仕様 | |||
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NAS-M95HD | NAS-M75HD | NAS-D55HD | |
録音速度(CD→HDD) | 最大約16倍(リニアPCM、音声モニターOFF) | ||
録音速度(MD→HDD) | 最大約20倍(デジタル録音変換無し/LP4モード/NAS-D55HDを除く) | ||
録音フォーマット | MP3 / ATRAC / リニアPCM | ||
ディスプレイ | 4.3型 | ||
実用最大出力 | 20W×2 | 20W×2 | 26W×2 |
入出力端子 | Ethernet×1 / WM-PORT×1 / USB×2 / 音声入力×2 / 音声出力×1 / ヘッドフォン端子×1 / 映像出力×1 | Ethernet×1 / WM-PORT×1 / USB×2 / 音声入力×2 / 音声出力×1 / ヘッドフォン端子×1 / 映像出力×1 | Ethernet×1 / WM-PORT×1 / USB×2 / 音声入力×1 / ヘッドフォン端子×1 / 映像出力×1 |