中田氏によると、開発部のいずれの部門も、特定の地域/顧客に限定されず、世界中どこでもを対応し、End-to- Endでのサービスを提供する国際的な業務に携わるという点は共通しているという。そのため、社内の公用語は英語に決められており、グローバルなニーズへの対応をソリューションとして提供することをテーマとして活動している。

WebExとのそもそもの出会いは、同氏がグローバルアカウントを担当していたときに、顧客企業から紹介されたことがきっかけだという。グローバルアカウントでは、顧客企業がいわば「先生」となり、ロジスティックスに対する新しい要求を次々と提案してくるのだという。これに対応することで同社のサービスの質が高まり、「運送業からロジスティックスサービスプロバイダへと脱皮できた」という。WebEx Meeting Centerも、グローバルアカウントの顧客企業で利用されていたのだという。

その時の顧客企業は電子デバイスなどを扱うグローバル企業だったが、社内での打ち合わせなどにWebEx Meeting Centerを活用していた。グローバル企業といっても、実は社員全員が英語に堪能というわけではなく、音声だけでは円滑なコミュニケーションが難しいのだという。そのため、電話による音声だけのコミュニケーションよりも、Web会議システムでビジュアルイメージを共有しながらコミュニケーションを取ることができるようになっていたそうだ。同氏も、この顧客企業との打ち合わせのためにWebEx Meeting Centerを使い始めたという。

WebEx Meeting Centerには、マニュアルを読み込む必要がないのが特徴だという。つまり、実際に触ってみれば使い方がすぐに理解できるだけの使いやすさが実現されているということだ。実際、同氏がKWE社内に導入した際にも、社員向けに配布した説明資料はA4用紙1枚のみだったそうだ。

WebEx Meeting Centerを導入して最初に得られた目に見える効果は、ミーティングのためにいちいち移動しなくて済むようになったことだ。国内ならまだしも、海外との打ち合わせとなると移動に要する時間とコストは無視できない問題となる。さらに、業務の速度はますます高まってきており、打ち合わせのための時間を確保することも困難になってきているため、なおさらだ。副次的な効果として、会議のために移動する必要がなくなるので、その分会議の頻度を増やすことも可能になったそうだ。

同氏は、「入社当時はテレックスとFAXの時代だったが、その後E-Mailの時代となった。しかし、E-Mailだけでは仕事はできない。これは、人間の側の能力の問題というよりは、仕事の仕組みがそれだけ複雑になってきたためだろう。そこを補うためにWebExを導入した」という。WebEx Meeting Centerによって打ち合わせのコストが削減できたことも重要だが、同氏は「それ以上にコミュニケーションが充実し、理解度の向上が図れるようになった点が重要だ。母国語の異なる人間同士で話していると、一方が伝えたつもりでいても、相手は受け取っていないということも起こりがちだ。WebEx Meeting Centerはこのギャップを"穴埋め"するのに役立っている」という。