今年のCeBITレポートにて、SiSチップセットを使ったSocket S1のMini-ITXマザーボード「Eagle III」をご紹介したが、AlbatronからもSocket S1向けの製品が登場した。AMD 690Gチップセットを搭載する「KI690-S1」という製品で、こちらはリテール販売もされるようだ。

Socket S1のMini-ITXマザーボード「KI690-S1」。チップセットは最新のAMD 690Gで、HDMI出力も備える

というか、基本的にはSocket AM2用の「KI690-AM2」(写真)からソケットを変えただけだ

フォームファクタはMini-ITXで、Socket S1のTurion 64 X2/Mobile Sempronなどに対応する。チップセットは690G+SB600となっており、VGA、DVI、HDMI、TV-Outといった豊富なコネクタを装備する。HyperTransportが800MHzとなっているほかは、Socket AM2用の「KI690-AM2」とほぼ同じ仕様だ。

バックパネル。Mini-ITXながら、AV系のインタフェースは豊富

同社のブースでは、SFF筐体での実機デモも行われていた

冒頭で述べたように、この製品はリテール向けにも販売されるということで、店頭で買えるようになる可能性もある。ただ同社はKI690-AM2の販売が遅れまくっているという"実績"があるだけに、「夏頃に発売できる」という同社の説明には不安も残るところ。価格については、160～200ドルくらいになるということだ。

COMPUTEX初日に45W版のAthlon X2が発表されたこともあり、Socket S1を選択する理由が少し弱くなってしまった感はあるが(Turion 64 X2のTDPは30W台)、少しでも消費電力を下げたいという追求派にはいいかもしれない。個人的には、TDPが9Wという組込み向けのSempron 2100+あたりが買えるようになると、このマザーボードも面白くなってくるのではと思う。