このマウスの特徴となっている「インスタントビューア」は、実行中のアプリケーションのサムネイルを表示する。Windows Vistaの「Windows フリップ 3D」に似たタスク切り替え機能に似た機能だ。もちろん3D表示はできないが、Windows XPユーザーにはうれしい機能だといえる。マウスの右サイドボタンに割り当てられた拡大鏡機能は便利で、フォトレタッチや、複雑な漢字の確認もしやすい。実は筆者はかな入力派で、濁音と半濁音をしょっちゅうミスタイプする。その確認に拡大鏡が役立つ。

ただ、5ボタンマウスの第一印象は"重い"である。単三アルカリ乾電池2本を内蔵しているため仕方がないことで、ワイヤレスの宿命のようなモノだ。レシーバーがマウスのような丸い形なので、そこをクレードルにしてリチウムイオンバッテリの充電式にしてくれたらいいのに、とも思う。また、デフォルトのカーソルの移動速度が速いことも気になった。いつもの調子で動かすとカーソルが走りすぎる。このマウスはセンサーが中央にはなく、右手で使った場合は親指の下あたりに寄っている。電池ケースがあるせいでこうなるのだが、これも慣れが必要な部分だ。

「Microsoft Wireless Laser Mouse 5000」

付属のレシーバー

しかし、ここで筆者はこのマウスの使い方を理解した。なるべく手首を固定し、腕を使わずに手だけの動きで操作するように最適化されているのだ。それなら重さが気にならないし、むしろどっしりとした方が使いやすい。マウスをさほど動かさなくてもカーソルを自在に移動できるし、カーソルを自動的にボタンの上に寄せる機能が便利だ。センサーの位置がシフトしている仕様も、親指を意識すればカーソルをピッタリ当てられる。

ドット単位の細かい作業を行うためには、ユーティリティソフトを使って十分にチューニングする必要がある。6,000カウント、1,000dpiという高性能なセンサーを搭載しているから、ユーザーの期待通りのポテンシャルを引き出せるはずだ。マウスパッドはプラスチック表面の堅めなモノを使いたい。布製ではマウスのソウル部分が沈み込み、摩擦面が増えて肩が凝るだろう。

「Microsoft Wireless Laser Mouse 5000」