アイリスオーヤマは9月21日、炊飯器の新製品2機種「銘柄量り炊きIHジャー炊飯器(以下、KDC-ID30-R)」と「圧力IHジャー炊飯器(以下、KRC-PA50-B)」を発表した。発売日は10月14日。推定市場価格(税別)は、それぞれ32,800円前後と29,800円前後。また、2018年1月末を目安に炊飯器のラインナップを9機種に広げる計画も発表した。

※2017年9月29日追記
KRC-PA50-Bの発売日が延期されました。当初の10月14日発売から、11月中旬の予定となりました。

アイリスオーヤマの炊飯器のラインナップは、現在の6機種から2018年1月に9機種に拡張する

KRC-PA50-Bは、昨年(2016年)に発売した本体が分離しておひつとIH調理器になる「RC-IA30-B」のリニューアルモデル。炊飯容量は0.5合から3合、IH調理器の火力が1000Wという基本仕様はRC-IA30-Bを踏襲しており、単身世帯や共働き世帯を主なターゲットにした製品となる。

新製品の「銘柄量り炊きIHジャー炊飯器(KDC-ID30-R)」。分離するモデルの新機種で、上部をおひつとして食卓に運べ(左)、下部はIH調理器として使える(右)

KDC-ID30-Rの内釜(左)、同じく内蓋。お手入れが容易だ(右)

新たに搭載されたのは、よそったご飯のカロリーの目安をお知らせする機能。本体前面のカロリーボタンを押してからご飯をよそうと、内釜から減ったご飯の量(重さ)を計算してカロリーの目安を表示する。

白米だけでなく、玄米やおかゆモードで炊飯した場合のカロリー計量にも対応する。健康診断でカロリー制限を受けている人でも、意識しながら食事ができそうだ。

茶わんによそったご飯のカロリーを、内釜から減ったご飯の重量から計算して表示(左)、一度に2杯、3杯とよそう場合は、1杯ごとに「カロリー」ボタンを押してリセットする(右)

また、従来31銘柄だった銘柄の炊き分け機能は、新たに9銘柄を追加し、全40銘柄の炊き分けが可能になった。銘柄ごとに異なる米粒の大きさや水分値に合わせ、最適な加熱時間などがプリセットされており、銘柄の特徴を引き立てるように炊き分ける。

新たに追加となった9銘柄は、なすひかり、おいでまい、青天の霹靂、ささ結、秋の詩、あきさかり、とちぎの星、銀河のしずく、おぼろづき。

従来モデルが備えていた米と水の重量を計測する「量り炊き」モードは、継続して搭載する。内釜に入れたお米の銘柄と重量から常に最適な水の量を算出して、内釜に水をそそぐ際に最適量との差異を5cc以下に抑えるようアナウンスする。

KDC-ID30-Rの本体サイズはW226×D280×H220mm、重量は4.3kg。炊飯時消費電力は800W、IH調理器の火力調節は5段階で、加熱調理時は約80W相当~約1,000W、揚げ物調理時は約160~200℃に調整可能。電源コード長は1.5m。

銘柄によって最適な水量が異なることをイメージした試験管。25gあたりの最適水量の違いを表している。1合は150g。最も多いヒノヒカリと少ないひとめぼれの差を6倍すると試験管の半分ほども水量が異なることが分かる(左)、アイリスオーヤマの調査によれば、手計量で水加減を最適な範囲に収められる人は5人に1人程度しかいないという。銘柄量り炊きでは水加減を1合なら±5g、3合なら±20g以内に抑える(右)

一方のKRC-PA50-Bは、アイリスオーヤマ初となる圧力式を採用したIHジャー炊飯器だ。32種類の米の銘柄炊き分けに対応する。

おむすびや丼、カレー、寿司、冷凍ご飯など、料理や食べ方に合わせて炊き分ける「こだわり炊き分け」モードを搭載した。例えばカレーモードでは、そのままだとやや硬めに炊き上げ、カレーをかけた時にルウが染み込んでちょうど良い硬さになる。

そのほか、業界初の「食物繊維米」モードを搭載。食物繊維成分を通常炊飯時の約2倍に増加して炊き上げられる。腸内環境を整えたい健康志向のユーザーに訴求する。KRC-PA50-Bの本体サイズはW265×D349.5×H232mm、重量は6.7kg。炊飯時消費電力は1,230W。電源コード長は1.0m(収納式)。

アイリスオーヤマ初の圧力式となる「圧力IHジャー炊飯器(KRC-PA50-B)」

KRC-PA50-Bの内釜(左)、同じく内蓋。気圧調整用のボールが付いた(右)

KRC-PA50-Bでは、健康志向の高まりや独身世帯や共働き世帯の増加による食生活の多様化に合わせ、カロリー計算モードや食物繊維米モード、冷凍ごはんモードなどを搭載