凸版印刷は11月10日より、日本初の健康診断支払い専用のプリペイドカード「からだ健診ギフトカード」の提供を開始。発売に伴い、商品発表会を開催した。

左から、医療法人社団同友会 理事長 高谷典秀氏、関根麻里さん、凸版印刷 専務取締役 人事労政本部長 及び秘書室・法務本部・文化事業推進本部担当 大久保伸一氏、凸版印刷 西日本事業本部 関西生活・産業事業部長 奥山卓二氏

厚生労働省の2014年「国民健康・栄養調査」によると、過去1年に健診を受けていない男性の割合は27.8%、女性の割合は37.1%までのぼる。中でも、被扶養者のほか、退職者や自営業者などの国民健康保険加入者は受診率が低いことがわかっているという。

過去1年に健診を受けましたか? (厚生労働省2014年「国民健康・栄養調査」より)

医療法人社団同友会 理事長の高谷典秀氏は、「受診率だけでは見えないこともある」と指摘する。「(人の入れ替わりがなく)健診を受ける人は受ける、受けない人は受けないという状況が日本には見られます。しかし健診を受けない期間が長いと、がんや糖尿病などの病気が進行した状況で見つかってしまうこともあり、大変問題となっています」。

例えば乳がんの場合、初回受診よりも繰り返し受診の人のほうが早期乳がんで発見される割合が高いという(乳癌検診全国集計報告 乳癌検診学会誌 2014,23(1)より)。

「最近では、高濃度乳腺を有する若い女性の場合は、マンモグラフィーではなく超音波検査を実施することで早期発見につながることが証明されています。そういった新しい知見に基づく検査を受けることは大切です」と高谷氏。

「からだ健診ギフトカード」 左から3万円券(販売価格3万1,500円)と1万円券(販売価格1万700円)

今回発売となった「からだ健診ギフトカード」は、契約施設で受診したがん健診や人間ドック健診の支払いができる健診専用のギフトカード。3万円券(販売価格3万1,500円)と1万円券(販売価格1万700円)の2種類。ギフトカードの発行は三井住友カードが行い、凸版印刷が事業運用をする。

同カードが利用できる医療機関は、関東(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、静岡県の伊豆地方)、関西(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)の1都2府8県の日本人間ドック健診協会の会員施設および協力会員施設で、 地域を限定した運用から開始する。販売は、同じく1都2府8県のドラッグストアの「ココカラファインヘルスケア」と「富士薬品」グループの店頭にて行う。

タレントの関根麻里さんが登壇

発表会では、2015年11月に第一子となる女児を出産した、タレントの関根麻里さんがゲストとして登壇した。

同カードについて感想を聞かれると、「今までになかったですよね。プレゼントされたら、自分の健康を気にかけてくれていることが伝わって嬉しいと思います。特に専業主婦の方は、健診のタイミングがわからなかったり、自分のことが後回しになってしまったりもすると思うので、健診を受けるきっかけになればいいですね」と語った。

今年の春、父でタレントの関根勤さんが、テレビ番組で受けた人間ドックで心臓疾患が見つかり、その後に手術を受けた。手術当日の午後から仕事に出掛けるなど、術後の経過も良好だったという。

「(人間ドック前は)家族から見ても元気そうでしたし、父も自覚症状がなくて元気にしていたので、本人が一番驚いていましたね。病気が早めにわかって早めに対処できたので、健診の大切さを改めて実感しました」と関根さん。

最後に、同カードをプレゼントしたい人を問われると、「父は最近元気になりましたが、母はなかなか健診に行く機会がないので、感謝の気持ちを込めてプレゼントしたいと思います」と笑顔で話した。