NECアクセステクニカの「AtermWM3800R」は、カードサイズのコンパクトなモバイルWiMAXルータだ。2010年発売の「AtermWM3500R」、2012年発売の「AtermWM3600R」から続く同社人気シリーズの最新モデルとなる。今回はファーストレビューとして、モバイルWiMAXルータの本命の1つと目される「AtermWM3600R」について、デザインや通信機能を見ていこう。
■主な仕様 [WiMAXインタフェース] IEEE802.16e-2005 [無線LAN] IEEE802.11b/g/n(2.4GHz帯) [USBインタフェース] micro AB-type×1 [駆動時間] 連続通信時:最大約8時間、連続待受時:最大約20時間、連続待機時:最大約250時間 [セキュリティ] マルチSSID、MACアドレスフィルタリング、WEP(128/64bit)、WPA-PSK(TKIP/AES)、WPA2-PSK(TKIP/AES)など [本体サイズ] 約W89.6×D52×H12.8mm(突起部除く) [重量] 約80g [店頭予想価格] 18,000円前後
従来比30%減の超小型ボディが魅力
まずはAtermWM3800Rの外観的な特徴から。目を引くのが、本体サイズが約W89.6×D52×H12.8mmというコンパクトなデザインだ。一般的な名刺のサイズ(4号)が91×55mmなので、まさにメーカーがうたう通りのカードサイズである。
本体は全体的に光沢があり、正面パネルのみ透明な樹脂でカバーされたパール仕上げとなっている。今回試用したのはホワイトモデルだが、安っぽさは感じられない。色合い的に重厚感はないのだが、その反面、上品な印象を受ける。
重量も約80gと軽量。ポケットに入れていても気にならない重さだ。旧モデル「AtermWM3600R」も、本体サイズが約W95×D70×H12.8mm、重量が約110gと携帯性に優れていたが、持ち運びやすさの点では新モデル「AtermWM3800R」のほうが上である。従来モデルに比べて30%小型化されているとのことで、携帯性については抜群の仕上がりと言ってよいだろう。
次は操作パネルだ。本体正面には電源ボタンとSET/らくらくスタートボタンに加え、有機ELディスプレイが配置されている。SET/らくらくスタートボタンを押すとメニュー表示が切り替わり、ボタンの長押しで決定するのが基本的な操作だ。
有機ELディスプレイは今回のモデルから搭載された新機軸の1つ。電波受信レベルやバッテリ残量、各種機能のメニューなどが、文字や数字、アイコンで表示されるため、端末の状態がとても分かりやすい。LEDランプの色や点灯/点滅で端末の状態を通知していた従来モデルに比べると、格段に進化している。
表示の内容がハッキリと見やすい点も好印象だった。視認性に優れる有機ELディスプレイだけあって、屋内の照明下や屋外の明るい場所でも、表示内容をしっかりと把握できる。強い光が直接当たると多少は見にくくなるが、一般的な使い方であればまず問題ないだろう。
本体に配置されているインタフェースは、micro USB端子と専用クレードル接続端子のみだ(クレードルはレビュー後編で紹介する)。シンプルな構成なので、操作や機器の接続に戸惑うこともない。
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