6月11日から14日の4日間、ワシントン州のBellevueにてAMDが主催するAMD Fusion Developer Summit 2012(AFDS 2012)が開催された。

今年は一言で言えば「攻めのAMD」の姿勢が強く打ち出されたもので、例えばHSA Foundationの設立や、AMDの将来製品へのARM TrustZoneの搭載といったアナウンスが既に発表されているほか、Breakout Sessionと題された3日間に渡るSessionではHSAの内部構造についてかなり細かな議論が行われた。

昨年までのHSAは、夢物語というと表現が悪いが、将来のアーキテクチャというレベルの話だった。ところが今回はこれを実現すべく、かなり広範に渡ってのシステム定義やインフラストラクチャ整備、開発環境の準備などが進められており、現実のものとしてHSAが動き出した事が判った4日間であった。ちなみに基調講演の様子や様々なTechnical Sessionの内容についてはオンラインでも見たり資料をダウンロードすることも可能である。

ということでHSAについてはこれから追々レポートをさせていただくとして、まず初回は最終日の基調講演の最後で公開された、AMDの将来製品のロードマップについて簡単にレポートしたい(Photo01)。

Photo01: Senior Vice President兼CTOのMark Papermaster氏。3日間で合計9つの基調講演が行われたが、とりを勤めたのがPapermaster氏である。