カリフォルニア くるみ協会は3月16日、栄養学の国際的学術誌「Nutrients」に掲載されたオーストラリアの最新研究結果として、くるみの摂取による大学生のストレス軽減、睡眠の質、腸内細菌叢の改善の可能性について発表した。

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同研究は、18歳〜35歳の大学生を対象に、介入群(くるみの摂取群)または対照群(くるみを摂取しない非介入群)のいずれかに無作為に振り分け、16週間にわたって行われたもの。

介入群には、あらかじめ分包されたくるみを1日に1包(約56g)摂取してもらい、対照群には、試験期間中はあらゆる種類のナッツ類や脂肪分の多い魚の摂取を控えてもらった。

結果、介入群の学生においてはくるみの摂取によって学業ストレスにより生ずるメンタルヘルスへの悪影響が軽減されたと感じていたことが分かった。

毎日くるみを食べる事により、メンタルヘルス関連のスコアとストレス・うつ病のスコアの有意な変化の抑制、総タンパク質とアルブミンレベルの上昇、α-アミラーゼの低下、腸内細菌叢の改善が見られた。

これらの事から、くるみの摂取は学業ストレスが及ぼすあらゆる身体の悪影響を軽減されたと考えられるほか、長期的な睡眠の改善や抑うつ症状のある人の有病率や罹患率の低下、健康な若年成人での気分状態の改善、メンタルヘルスを含む総合的健康指標の加齢に伴う低下の抑制といった事げの関連性も示唆されている。

また、同研究で見られたメンタルヘルスに対する有益な効果は、くるみに含まれる生理活性作用を持つ栄養素とファイトケミカル(植物性化学物質)のユニークなマトリックスによるものと考えられているとのこと。