JR西日本は31日、大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)の車両201系・323系の報道公開を実施した。新型車両323系の投入完了にともない、201系は6月7日をもって大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)での営業運転を終了する予定となっている。

  • 大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)201系・323系を報道公開(写真:マイナビニュース)

    大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)201系・323系の報道公開が行われた

大阪環状線では国鉄時代からオレンジ色の通勤形電車による運行が続けられ、1969(昭和44)年から投入された103系は40年以上にわたり主力車両として活躍した。同じく国鉄継承車両である201系は2005(平成17)年から大阪環状線に投入された。

2016年12月、大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)の新型車両323系がデビュー。既存車両の置換えを進め、2017年10月に103系が営業運転を終了した。323系はその後も順次投入され、車両数は計176両に。全22編成のうち、近畿車輛が17編成、川崎重工が5編成を製造したとのこと。323系の投入完了にともない、201系も間もなく営業運転を終え、両線からオレンジ色の通勤形電車が姿を消すことになる。

201系の最終運行に先立ち、5月31日に吹田総合車両所森ノ宮支所で報道公開を実施。引退の近づくオレンジ色の201系1編成と、川崎重工で今年製造されたばかりの323系1編成(LS18編成)が並び、2編成とも外観・車内を公開したほか、201系・323系がそれぞれ警笛を鳴らす場面もあった。なお、大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)の201系は5月末の時点でラッピング車両を含む3編成が運用されていたが、オレンジ色の1編成のみ、6月7日まで営業運転を行うという。

  • 間もなく引退するオレンジ色の201系(94編成)と、今年製造された323系(LS18編成)が並ぶ

  • 323系(女性専用車)の車内

  • 201系の車内

  • 201系の運転台

報道公開では検修担当者らによる201系・323系の説明も。2005年から森ノ宮支所で検修を行う担当者は、「201系が(森ノ宮支所に)来たのもちょうどその頃。大阪環状線は加速・減速が頻繁に行われ、カーブも多いため、曲線通過時に発生する音やモーターにかかる負荷など対策を行う必要がありました。201系を環状線仕様とする前から携わり、いろいろなところに手を加えてきました」とコメント。大阪環状線のオレンジ色に愛着があると言い、「新しい電車も長く親しまれてきたオレンジ色を引き継いでいます。この色を見て、103系や201系を思い出していただければ」と話していた。

大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)では、6月8日から特急列車を除くすべての営業列車が片側3ドアとなり、乗車位置が統一される。これを契機に、全駅のホームに降車エリアを設け、大阪駅・新今宮駅・天王寺駅などで新タイプの乗車位置案内および通行帯を順次使用開始する予定。ホーム柵の設置も進め、京橋駅3・4番のりばで今年秋頃、大阪駅1・2番のりばで2020年春頃に使用開始するほか、新今宮駅・天王寺駅・鶴橋駅でも2022年度までに整備もしくは整備に着手する予定としている。

  • 6月7日をもって営業運転を終了する201系の車内・外観

  • 今年製造された323系(LS18編成)の車内