日本マイクロソフトから借用したのは、このうちの最上位モデル。カタログベースのスペックをまとめると、Surface Pro 4と同じ第6世代Intel Coreプロセッサ(開発コードネーム:Skylake)のIntel Core i7-6600U(2.60GHz)を採用。グラフィックスはCPU内蔵のIntel HD Graphics 520のほか、最上位機種のみ外部GPUとしてNVIDIA GeForce(1GB GDDR5)を搭載する。

スペックを見て分かるとおり、Officeはもちろん、Adobe Creative Cloudなども快適に動作するよう作られたハイエンド向けの仕様だ。プロ品質での音楽制作や3D CADでのモデリング、写真の編集加工、ビデオ制作など、ハイパフォーマンスが必要なビジネスユースをメインターゲットにしている。もちろん、映画や音楽をストリーミングで楽しんだり、3Dゲームなどもしっかり堪能できる。

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CPU-Zの各タブ

GPU-Zの情報。左側の2画面はIntel HD Graphics 520、右側の2画面はNVIDIA GeForce(1GB GDDR5)

デタッチャブルでタブレットになる2in1 PC

先述のように、タブレット部とキーボードドックはデタッチャブル仕様だ。DelキーとInsキーの間にある専用キーを押したまま数秒待つと、ラッチ機構を解除する「カチリ」という金属音がして、取り外し可能となる。慣れれば簡単な操作だが、片手で取り外すのは難しいかもしれない。

DelキーとInsキーの間にあるディスプレイ取り外し用のキーを、2、3秒押し続けるとカチリと音がする

あとはキーボードを押さえながら、ディスプレイを引き上げれば取り外せる

キーボードのディスプレイ装着部

ディスプレイのキーボード装着部

バッテリはタブレット部とキーボードドックの両方に内蔵されており、残量も個別に表示できる。分離するとタブレット側のバッテリだけで動作することになるが、バッテリ容量はキーボード側のほうが大きいので注意したい。

ディスプレイとキーボードを接続した状態でのバッテリ残量表示

ディスプレイをキーボードから外した状態でのバッテリ残量表示

ちなみに、タブレットは表と裏をひっくり返して、画面が外向きになるようにキーボードドックと接続できる。ヒンジがタッチ圧によく耐えるので(ぐらつかない)、タッチ操作だけで簡単なゲームをしたり、動画を観る際に思いのほか便利だった。

デザイン面で非常に特徴的なのが、ディスプレイを閉じたとき、ヒンジのあたりに楔(くさび)形の隙間ができること。写真で見ると大したことなさそうだが、真横から見ると向こう側が見えるくらい空いており、強度面でやや不安を覚えなくもない。この点はマイクロソフトもあちこちから突っ込まれるようで、筆者が聞いたときも「他社のノートパソコンと比べて遜色ない強度を保っているので安心してほしい」とコメントしていた。

また、独特のヒンジと並んでもうひとつ目を引くのが、遠目から見ると点線のように見え、デザイン上のアクセントになっている排熱口。Surface Pro 4も同様の排気口を採用しているが、Surface Bookはより大きな面積を確保。タブレット側面の3面をぐるりと囲み、さらにキーボード上部にも排気口を設けている。

ディスプレイを閉じた状態。ヒンジ部付近に隙間ができているのが分かる

排熱口がデザイン上のアクセントとして機能している

キーボードドック部には、フルサイズのUSB 3.0ポートが2基、充電やドック接続に使うSurfaceConnect、Mini DisplayPort、SDメモリーカードスロットが各1基備わり、タブレット(ディスプレイ)部にはヘッドセットジャックを設けている。ワイヤレス機能はIEEE802.11a/b/g/n/acとBluetooth 4.0が利用可能だ。

左側面

右側面