シャープは5月8日、ロボット掃除機「COCOROBO(ココロボ)」シリーズを発表した。「RX-V100」と「RX-V80」の2モデルが用意され、いずれも発売は6月上旬。価格はオープンで、推定市場価格は、RX-V100が13万円前後、RX-V80が9万円前後となっている。

シャープ初のロボット掃除機となる「COCOROBO」(写真は「RX-V100」)

底面。吸い込み口を前寄り(写真では上方向)に配置

アイロボット「ルンバ」シリーズの人気などで盛り上がりをみせるロボット掃除機市場だが、本製品はシャープのロボット掃除機市場への参入製品となる。

今後見込まれる急速な高齢化や人口減、単身世帯の増加は、社会的な課題となっている。それらの副次的な影響として、コミュニケーション不足が叫ばれているが、シャープではその点を配慮。COCOROBO開発において、掃除機能のみならずコミュニケーション機能も重視した。「こころ(心)」と「ロボット」を組み合わせた造語である「COCOROBO」という愛称に、「こころを持ったロボット」という開発者の想いを込めている。

具体的には、音声認識による操作や、簡単なセリフによる発話が可能となっており、認識可能な音声操作は30種類以上、発話可能なセリフは50種類以上という。また、ユーザーの使用状況や気温・充電状態などにより"気分"が変わるようになっており、それに応じた動作を行う点も特徴だ。気分は3段階で変化する。

前方3箇所に超音波センサーを搭載する

ただし、同社によれば「すねて掃除をしないということはない」とのこと。

また、掃除機としての基本機能も充実。新開発した大風量ターボファンと小型モーターを搭載しており、「従来のロボット掃除機とは一線を画す」(同社談)という吸引力を誇る。

障害物検知用には、超音波センサーを採用。他のロボット掃除機では赤外線センサーが一般的だが、赤外線センサーではガラス板や黒色の家具を識別しにくいのに対して、超音波センサーによると高精度な検知が可能になるという。なお、乗り越え可能な段差は1.5cmまでとなっている。

さらに、HEPAフィルターや同社独自の「プラズマクラスター7000」を搭載し、クリーンな排気も実現。人にも住環境にも優しい仕様となっている。

操作面では、スマートフォンによる操作に対応。上位機のRX-V100は無線LAN対応となっており、外出先からのリモート操作のほか、COCOROBOに搭載されたカメラによる遠隔監視も可能だ。iPhoneなどのiOS端末とAndroid端末の両方に対応し、操作に当たってはアプリが必要となる。

動画(クリックすると別ウィンドウで開きます)
COCOROBOの動作デモ。力強い吸引力が特徴だ(再生時間約26秒、ファイルサイズ13.5MB)

上位機のRX-V100にはUSBポートを搭載

充電用のステーション

吸い取ったゴミはカセット式のトレイに収められる

型番 RX-V100 RX-V80
掃除方式 大風量ターボファン、パワーブラシかき込み、サイドブラシ×2
プラズマクラスター7000
エコロケーション・テクノロジー
電池 リチウムイオン充電池(4時間充電、60分駆動)
ボイスコミュニケーション なし
ボイス・コンタクト(独り言)
言語数 4(標準語、関西弁、英語、中国語) 2(標準語、関西弁)
音声ガイダンス ○(標準語、英語、中国語) ○(標準語)
無線LAN(クラウド連携) なし
カメラ ○(約130万画素) なし
LEDライト なし
USBポート なし
サイズ W346×D346×H96mm
重量 3.3kg(バッテリー含む)
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