日本興亜損害保険はこのほど、インドネシアの損害保険関連会社「PT.Asuransi Permata Nipponkoa Indonesia(PNK)」(本社:ジャカルタ)への出資比率を80%に引き上げ、子会社化したと発表した。

同社によると、インドネシアの実質GDP成長率は5%前後と、中国、インドに次ぐ水準を維持し、内需型産業を中心に高い経済成長を続けているという。一方、損害保険普及率は0.4%程度と、他の東南アジア諸国と比較しても低く、「中長期的に保険市場の拡大が期待される」(同社)。

日本興亜損保はこれまでPNKに49%出資していたが、合弁パートナーのプルマタ銀行から、外資出資規制の上限である80%まで株式を買い増しし、子会社化。これに伴う同社の出資金額は約6億7,400万円(674億3,100万インドネシアルピア)となる。また、今回の子会社化を機に、社名を「PT.Asuransi NIPPONKOA Indonesia(日本興亜インドネシア保険)」に変更する。

日本興亜損保はあわせて、インドネシアのマヤパダグループに所属する「PT.Mayapada Pratama Kasih」がPNKの残り20%の株式を取得し、同社の新たな合弁パートナーとなったと発表。同グループは、銀行、不動産、旅行等、複数の事業を同国全土で展開する企業グループで、中核企業であるマヤパダ銀行とソナ・トパス・ツーリズム(旅行)の2社は、インドネシア証券取引所に上場している。

日本興亜損保では、PNKの子会社化によって、同国における保険引受態勢の強化と事業収益の拡大を図るとともに、マヤパダグループとの連携により、広範囲な契約者層に高品質な保険サービスの提供を行っていくとしている。