Office 365に不足する日本型組織管理機能を求めアドオンを検討

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学校法人東成学園(昭和音楽大学)は、1940年に前身となる東京声専音楽学校として設立された。1969年に昭和音楽大学短期大学部設立の後、1983年には昭和音楽大学として開学。音楽的技術教育だけでなく、舞台芸術の制作側に立つための教育など全20コースを設置し幅広い人材育成を行っている。

大学職員のうち、総務事務などに関わるスタッフと専任教員、研究所に所属する職員は合計300名ほどだが、ここで使われるビジネスインフラの見直しに着手されたのは2012年のことだったという。

「以前はそれぞれオンプレミスのシステムを利用していましたが、サーバやシステムの管理の負担が大きく、まとまったものへ変更したいと考えていました。そこでまず、移行しやすいメールからクラウドへ移行しようということでGoogleのサービスと比較し、Office 365の導入を決定しました」と語るのは、昭和音楽大学 総務部総務課情報基盤係 係長の原 智史氏だ。

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    総務部総務課情報基盤係 係長
    原 智史氏

この時点ではメールのみの移行だったが、翌年にはスケジュール機能も既存システムから移行することでコストダウンを実現しようという計画があった。しかし問題となったのは、従来と同じような使い方を実現するための日本的な組織管理システムがなかったことだった。

「以前はサイボウズを利用していたのですが、ユーザーの負担を減らすためにも類似した使用感を求めていました。何かいい方法はないかと検索したときに出会ったのが、ネクストセットのアドオンでした」と原氏は語る。

ネクストセットのアドオンを選定、コストメリットと管理負担の少なさが決め手に

アドオンでOffice 365の不便を補おうと考えたとき、ポイントとなったのはコストと運用管理だった。オンプレミスからクラウド型サービスへ移行することでコストと管理負荷を軽減しようと考えているなか、できるだけコストを抑え、別途システム管理の手間が発生しないことが条件とされた。

「他社製品とも比較していましたが、ネクストセットの方がコスト面で魅力がありましたし、Office 365のなかで完結してくれるため、ほかのシステム管理が不要なのが良いと感じました。組織カレンダーを導入すればサイボウズと同じようなカレンダー機能も利用できます。興味を持っていた頃に参加したマイクロソフト主催のセミナーにネクストセットが参加していたので、話を聞きにいきました」と原氏は選定の過程を語る。

セミナーの翌月である2014年11月には組織カレンダーの他、掲示板と回覧板も導入することを決定し、年末から年度末にかけて既存システムとの並行運用をしつつ移行が行われた。

「掲示板は行事案内に利用しています。最も利用しているアドオンは組織カレンダーです。アカウントは2014年中に全員へ発行しました。古いデータを持って移行したいという希望もある一方、移行作業は不要で時期がくれば新しいシステムを使うので構わないという方もいたので、Office 365への移行作業は基本的には各自で行うことにしました」と原氏。

  • 行事案内に利用されているネクストセットのアドオン「掲示板」

    行事案内に利用されているネクストセットのアドオン「掲示板」

データ移行のためのマニュアルを配布し、旧システムと並行利用しながら約3ヶ月での移行処理をユーザーに求めた。2015年4月にはOffice 365とネクストセットのアドオンを組み合わせた新システムを本格稼働させると決めたわけだが、移行作業はある部分では予想以上にスムーズだったという。

「音楽指導者というとITに明るくないと思われるかもしれませんが、Gmailは利用しているという先生方が多く、クラウド型サービスになれていたのか移行作業でつまずく人はそれほど多くありませんでした。特に音楽教育では実技と座学があるのですが、座学の先生方は得意なようでしたね。実技を担当する高齢の先生方など、一部の方だけをサポートするかたちになりました」と昭和音楽大学 総務部 次長(総務・施設・情報基盤担当)の藤縄 裕之氏は移行の実態を語る。

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    総務部 次長(総務・施設・情報基盤担当)
    藤縄 裕之氏

移行サポートを求めたのは約3割程度だったが、一部のユーザーからは移行後もしばらくは利用方法の問い合わせが頻発したという。

「人数面では予想より少ない対応量でしたが、使い慣れてもらうまでに予想より対応件数は多かったという印象です。深いサポートが必要でしたね」と実際に対応した原氏は振り返った。

学生の満足度向上のため、新規アドオンの活用も

ネクストセットはユーザー要望に応じてアドオンの機能拡張や新規アドオンの追加を行っているが、この対応は高く評価されている。

「頻繁に機能が増えてくれるのはいいと感じています。アカデミックユーザーとしての契約をしているので、増えたアドオンを追加コストなしで利用開始できるのは魅力です。今後、2019年5月にはシングルサインオンを利用開始予定ですし、安否確認やアンケートフォームも利用しようと考えています」と原氏は語る。

現状ではオンプレミスのシステムで利用していたサーバが減ったことやライセンスコストが下がったというのがコスト面での効果といえるが、今後は他社システムを利用していたシングルサインオンをネクストセットのアドオンへ切り替えるなど、さらなるコスト削減も実施する予定だ。そうして生み出されたコストは、新たな情報システムへ投資される予定だという。

基幹システムのリプレースを行ったことに合わせ、学生向けのサービス向上を目指した新システム展開を計画しているため、2019年度からはOffice 365のアカウント数も大幅に増やし、ネクストセットのアドオン活用も増えて行く予定だ。

「最近の学生はスマートフォンを持ち、日常的に利用していますので情報機器に詳しく、要求が高くなっています。『これくらいはほかでやっているのだからできて欲しい』というような要望が多く、強く不便を感じているようです。我々もできる限り対応したいのですが、対応できるシステムを個別に購入するのは大変ですから、基本であるOffice 365に機能を追加できるネクストセットのアドオンはありがたいですね」と語るのは、昭和音楽大学 総務部長の永井 秀範氏。

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    総務部長
    永井 秀範氏

藤縄氏も「毎年学生への満足度調査を行うのですが、ネット関連の要望が多いので、できることから対応していきたいと考えています。たとえば、学生が利用できる練習室が100以上あるのですが、現在は物理的に管理室から鍵を渡し、枠が埋まってしまったら鍵が返ってくるのを待つという方式です。これを『予約できるようにならないか、せめて埋まっているかどうかがわかるようにして欲しい』という要望があり、こういったものにも対応して行く予定です」と今後の利用拡大の展望を語ってくれた。

  • 校内に100以上ある練習室のひとつ

    校内に100以上ある練習室のひとつ

最大3000ユーザー規模に向けた利用拡大も計画中

現在は専任職員や研究所スタッフにのみアカウントが発行されているが、2019年度からは学生もネクストセットのアドオン利用を開始する予定だ。

「すでにOffice 365のアカウントは学生も持っているのですが、シングルサインオンの機能がなくシステムごとに別のパスワードを入力する状態でした。これをネクストセットのシングルサインオンに対応させることで、学生の利便性向上をはかります」と原氏は語る。

安否確認は災害対策への利用を想定しており、アンケートフォームについては入学決定から入学までの期間を利用した入学前教育への利用が予定されているという。

「ネクストセットのアドオンは機能が豊富ですし、次々と増えるのも魅力的です。使ってみたいものが増えてくれます。サポート面では電話でも対応してくれますし、メール対応も早く解決しなかったことがないので満足しています」と原氏。

現在、学生に続き非常勤講師も含めたアカウント発行を検討しており、最終的には3000近くのユーザーに対応することにもなりそうだ。

「学生からの要求が厳しくなってきているだけでなく、働き方改革という世の中の流れや法令に対応するためにも新たなシステムの導入や運用を考えなければいけない状態です。システム活用は教員や学生の利便性も向上させますが、我々管理側の負担も軽減してくれます。今後はいろいろと取り組みを広げなければいけないと考えています」と永井氏は今後の展望について語ってくれた。

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