就活の面接でよく聞かれる質問といえば、“学生時代に力を入れていたこと”…いわゆる「ガクチカ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな就活の面接をモチーフに動画を制作。ただし、面接官が大学生で、面接を受けるのが企業側、つまり“逆面接”とユニークな企画に。大学生が企業に聞くのは、ガクチカならぬ「サスチカ」…“サステナビリティに力を入れていること”!
今回の企画に出演したのは、世界を牽引するIT企業であるデル・テクノロジーズとNTTデータグループ。両社が持ち寄ったサスチカとはどのようなものなのでしょうか?最終的には企業がアピールした「サスチカ」について、学生が採点までするというドキドキの逆面接企画、いったいどんな展開になったのでしょうか!?
本稿ではそんなドキドキの動画撮影の裏側や、動画内だけでは伝えきれなかった「サスチカ」の内容について掘り下げていきます。
動画の様子をちょっとだけ紹介!
面接の模様は動画本編でじっくりご覧いただきたいのですが、どんな内容が語られたのか、少しだけ紹介したいと思います。
この斬新な企画に出演したのは、世界を牽引するIT企業であるデル・テクノロジーズとNTTデータグループのサステナビリティ経営推進担当のお二人。
さて面接は、就活さながらにドアをノックして部屋に入ってくるところからスタート! ……ただし、普通の面接と違うのは、部屋で待っている面接官が大学生で、ノックして入ってくるのが企業担当者である松本さんと金田さんだということ。
学生に促されて担当者のふたりが椅子に座ったところで、いよいよ面接開始です!
学生からは、ずばり今回のメインテーマでもある「御社のサステナビリティで力を入れていること“サスチカ”を教えてください」という質問が。
これに対しデル・テクノロジーズの松本さんは、創業者マイケル・デルの方針により2000年頃から続けている、再生素材活用の取り組みなどを紹介。また環境だけでなく、人権や社会にも配慮した9つの目標を設定し、2030年までの実現を目指していることを熱く語りました。
また、金田さんからは、 NTTデータグループのサスチカとして「提言」「実装」「成果」の価値創造モデルを示した上で、「本業のソリューションを通じて、収益を上げながら社会の持続可能性を高めていく(攻め)」、「事業プロセスの健全性を高めて社会的責任を担っていく(守り)」、「会社が持つヒトやカネといった経営資源を使って、社会的に弱い立場の方を支援するなどの社会貢献活動を行っていく(支え)」という具体的なアプローチの紹介がありました。
この答えを受けて、学生からはさらに「そもそも御社の考えるサステナビリティとは何ですか?」や、「9つの分野で目標値を設定しているとのことですが、具体的に教えてください!」、さらに「目標値に対する達成率は?」、「(持続可能性を高めていくための)本業のソリューションについてもう少し詳しく教えてください」などの掘り下げた質問が。
はたして学生たちのサステナビリティに対する興味関心に、企業側はしっかりと答えられたのか!? そして、学生たちは企業のサスチカをどう評価したのか?
実際の面接の様子は、ぜひ動画でご覧ください!
動画本編はこちら
アフタートーク座談会を開催――逆面接ってどうでした?
さて、ここからは面接を終えたあとのアフタートーク座談会の模様をお届けします。企業担当者と学生という立場に戻って、この日の感想や動画では話しきれなかったことなどについて語り合っていただきました!
――とても面白い“逆面接”でしたね! まずは今日の感想を教えてください。
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松本さん |
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本来の面接では私たち企業が学生さんの“ガクチカ”をうかがうわけですが、今日は自社のサスチカをアピールするということで、思ったよりも緊張してしまいました(笑)。
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金田さん |
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どうすれば短い時間でわたしたちの考え方をわかりやすくお伝えできるのか。これは、実際にやってみるとなかなか難しい。その分、新しい刺激もいただけたと感じています。
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――――学生さんはいかがでしたか。
面接を受けたことは何度もありますが、面接をしたのは初めてだったので、すごく緊張しました…(笑)。デル・テクノロジーズさん、NTTデータグループさんのことは存じ上げていたのですが、ここまでサステナビリティに力を入れていることは知らなかったので、すごく勉強になりましたし、貴重な経験ができたと思っています。
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梅原さん |
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サステナビリティについて、わかりやすい言葉で教えてくださってありがとうございました。私は就活がまだ始まっていなくて、面接する方はもちろん、される方も経験がありません。なので正直に言うと今日はすごく難しかったです。
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宮下さん |
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私自身も今、就活をしているのですが、質問されるとどうしても「うまく答えなきゃ」と考えがちです。今回は聞く側にまわったことで、純粋に気になることを質問できて新鮮でしたし、深掘りを通してさまざまな発見がありました。
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前田さん |
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デル・テクノロジーズとNTTデータグループの“サスチカ”の話を深堀
――動画内で伝えきれなかった両社の取り組み
――逆面接は時間が限られていたので、学生の皆さんはもっと聞きたかったことなどあればぜひ聞いてみてください。
ではデル・テクノロジーズさんに質問させていただきたいのですが、御社ではゴミを減らすために、製品を廃棄するのではなく部品にばらしてリサイクルするということでした。具体的にはどんな素材が回収できるのですか?
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梅原さん |
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松本さん |
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質問ありがとうございます! 動画内では出せなかったのですが、実際に製品から回収した素材の一部をお持ちしたので、ぜひ触ってみてください。鉄や銅、コバルト、アルミニウム、再生プラスチック、カーボンファイバーなど12種類の素材を回収してリサイクルしているんです。たとえばパーツによってはゴールドが含まれていることもあって、そのゴールドを回収して指輪などのアクセサリーに加工するなんて試みもしています。
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リサイクルから生まれるアクセサリー! とても気になります。ただ、素材を取り出すといっても、どうやるのか想像もつきません……。すごい技術ですよね。
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宮下さん |
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松本さん |
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たしかにかなり難しい作業ですね。ただ、特にコバルトなどは希少性が高い素材で、回収できるならそれに越したことはないんです。貴重な資源を消費しすぎないためにも、どんどんリサイクルは進めていきたいと思っています。
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今までは一度製品をつくって、それがダメになったらもう捨ててしまうしかないと思っていました。でも、今日のお話をうかがって、面接でも出てきた「サーキュラー・エコノミー」を実践されているのがすばらしいと思いました!
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前田さん |
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サーキュラー・エコノミーとは?
資源の使用を最小限に抑え、廃棄物を減らすことを目指す経済モデルです。従来の「使い捨て」経済とは異なり、製品や材料をできるだけ長く使用し、再利用、修理、リサイクルを促進します。
僕はなるべくリサイクル率を高めるために、基盤の接着をはんだではなくネジに変えたというお話がとても印象深かったです。はんだだとパーツを取り外すときに周りのパーツを傷つけてしまうけれど、ネジは耐久性も高いし、取り出しやすいから残ったパーツの再利用もしやすくなる。本当にリサイクルを第一に考えているのだなと思いました。
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梅原さん |
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松本さん |
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ありがとうございます。弊社の取り組みや、ゴミをできる限り出さないことを重要視する姿勢が伝わりとても嬉しいです。
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私はNTTデータグループさんのソリューションとしてご紹介いただいた温室効果ガス排出量可視化サービス「C-Turtle®」が印象的でしたね。
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宮下さん |
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そうそう! サステナビリティっていうと、私たち学生にとってはやっぱり温室効果ガスや地球温暖化が身近なキーワードなんですよね。だから、二酸化炭素の量を可視化してCO2削減につなげるというC-Turtle®は、すごくイメージしやすかったです。
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前田さん |
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金田さん |
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ありがとうございます。まさに「可視化」は重要なキーワードなんですよ。二酸化炭素のように目に見えないものを減らすためには、まず数値による可視化が重要です。そうすることで、ここまで減らそうという共通認識ができて、人々の行動変容につながるんです。
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どうすれば行動に移せるかまで考えてソリューションを提供しているのがとても魅力的だと感じました。またNTTデータグループさんは、本業のC-Turtle®以外にも、健全な事業プロセスや社会貢献活動という形でサステナビリティ経営を推進されているというお話もありました。
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梅原さん |
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金田さん |
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はい。動画内では時間が限られていて詳しくお話できなかったのですが、一般的にサステナビリティ経営は12のステップをイメージすると理解しやすいと思います。この12ステップを見ると、企業内の様々な部署がこの12ステップのどこかに関わっていることがわかると思います。
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NTTデータグループさんの場合も、サステナビリティ経営推進部の社員だけでなく、社員一人ひとりがNTTデータグループの一員としてサステナビリティ経営の推進に関わっているのですね。
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宮下さん |
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金田さん |
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そうですね。例えば、研究開発、製造、マーケティング・営業などは、社会課題の解決に役立つソリューションを世に出す形で活躍できますし、総務、調達、広報などのスタッフ部門は、業務上の環境負荷を減らす、また、誠実なコミュニケーション活動を通じて、サステナビリティ経営の一員として貢献できますね。
そして、ここからは個人的に感じていることなのですが、社会や環境のサステナビリティが危ぶまれる時代のキャリアを考えると、学生として、身の回りには、また、世界にはどんな社会課題があるのかに興味をもち、行動や学習することで、「ソーシャルキャリア」を積んでおくことが、社員となった後の「ビジネスキャリア」にも好影響を与えるのではないかと考えています。
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まさに就活を通して自身のキャリアを考えなければいけないタイミングなので、とても興味深いです。「ビジネスキャリア」はイメージできますが、「ソーシャルキャリア」とは何でしょうか?
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梅原さん |
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金田さん |
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「趣味やボランティアや専門的な習い事などでこれまで社会とどのように関わってきたかの履歴や、これからどう関わろうとするかのビジョン」のことです。採用や配属にあたって、学生や社員の「ソーシャルキャリア」を社内業務で培われる「ビジネスキャリア」にどう活かそうかと考え始めている企業も出始めていると感じます。
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なるほど…!自身のキャリアを描くうえで、ビジネスキャリアと同じくらい重要な視点ですね。また、学生のうちから積み上げられるものがソーシャルキャリアだと知ることができたので、意識して日々過ごしていきたいです。
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前田さん |
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大学生が本音で語る、就活の企業選びにおける“サスチカ”の重要度とは?
――学生の皆さんにお聞きしたいのですが、就活で企業を選ぶ際、サステナビリティへの取り組みは重要視されますか?
とても重要だと思っています。特に今日の面接を通して、デル・テクノロジーズさんやNTTデータグループさんのように社会貢献をしっかりされている企業を選ぶことが、自分自身の「ビジネスキャリア」、さらに本日学んだ「ソーシャルキャリア」の先にもつながっていくんじゃないかなと思いました。
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梅原さん |
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同じく大事だと思います。ただ、表面だけを見るのではなく、きちんと企業が公開している情報を調べて、深堀りすることが大切ですよね。その点、本日お話をうかがった二社は、あるべき社会や未来を見据え行動していると感じました。もうすぐ本格的に就活をはじめるので、今回得た視点も活かしながら行動していきたいです。
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宮下さん |
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就活では、どんな業種なのかとか、どんな仕事なのかみたいなところばかりに注目しがちだと思います。でも、その会社の中で自分はどんなことがしたいのか、さらにその先でどんなふうに社会に貢献していきたいかを考えることも大切なんだと思いました。企業の“サスチカ”は、自分がどう社会に貢献できるかを考える上での重要な指標になると思うので、就活の判断軸として大事にしたいと思います。
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前田さん |
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――最後に企業の皆さんから学生さんにアドバイスをいただけますか。
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松本さん |
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私もそうだったのですが、若いころはどうしても会社のネームバリューに惹かれることもあると思います。ただ、その中でいろいろなことを経験するうちに、それまで見えていなかったものが見えてくるようになるんですね。そこで初めて、自分と会社のマッチングに気づくこともあると思います。最終的にはそうした見えづらい部分も含めて、自分が一番やりたい姿で能力を発揮できることがキャリアの満足度につながると思います。サステナビリティレポートという形で情報を公開している会社も多くなっているので、入社前にぜひ確認してみてほしいです。
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金田さん |
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就活で気になる企業があるなら、できるだけ社員と会ったり、企業の建物に実際に入ってみたりすることをおすすめします。外見上ではわからない、肌感覚が得られるといいですね。特にサステナビリティに関しては、レポートに書いてあるようなことが、本当にその企業の内側から伝わってくるのかを確認してはどうでしょう。そういった情報収集は就活期間だけの特権ですから。
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企業の“サスチカ”について、大学生が企業担当者を面接する逆面接。デル・テクノロジーズとNTTデータグループのサステナビリティへの取り組みについて、学生が率直に質問をぶつけ、本音で評価するという面白い企画となりました。
動画本編やアフタートークでも語られたように、デル・テクノロジーズとNTTデータグループは自社のみならずパートナー企業や取引先も含めてサステナビリティの輪を拡大しています。
学生さんはもちろん、ビジネスパーソンの皆さんも、仕事を通してサステナビリティを推進し、社会の貢献していきたい――そんな想いを持っているなら、ぜひ両社の取り組みをチェックしてみてください!
動画本編はこちら
[PR]提供:デル・テクノロジーズ