日本で再び販売されたエントリーワークステーション「Z1」
日本HPの「HP Z1 Tower G9 Workstation」(以下、Z1)は、ワークステーション「Z」シリーズのタワー型デスクトップにおけるエントリーモデルだ。ワールドワイドでは以前より展開されていたが、このたび日本でも販売が開始された。
同シリーズのタワーモデルには「Z8」「Z6」「Z4」「Z2」がラインナップされており、“第13世代 インテル® Core™ プロセッサー・ファミリー”や、“インテル® Xeon® プロセッサー・ファミリー”がそれを支えている。
しかし「Z1」は一度販売されたきり、長らく欠番となっていた。ではなぜ、日本HPはこのモデルを再び日本で販売開始したのか。「Z1」の魅力とともに、日本HP エンタープライズ営業統括 ソリューション営業本部 本部長の大橋秀樹氏に聞いてみた。
なぜワークステーションが必要なのか?
日本HPにおけるワークステーションの位置づけはプロフェッショナル向けとなり、ハイエンドモデルが中心になる。同社内ではワークステーション専門の部隊がおり、PCとは異なる設計思想で独自に開発されているという。
とはいえ、カタログスペックは通常のPCと大きく変わるわけではない。インテルのCPUやハイエンドなグラフィックスカードなど、使用されるコンポーネントには共通性があり、異なるのはその用途だ。ワークステーションが利用されるのは、3D CADやCAE、BIM・CIMといった産業、CGや写真、映像と言ったエンターテインメント、AIやVR、データサイエンスなどの先端技術、医療や創薬などのヘルスケアなど、いずれも高度な処理能力が求められる業界であることが多い。
こういった分野では、CPUやグラフィックスカードに高い負荷が掛かるアプリケーションを長時間にわたって利用することになる場合が多く、その要求に応えるために設計されているのがワークステーションと言える。
「高負荷に絶えうる高品質のコンポーネントを使っていますので、平たく言うと高コストです。しかし、こういった仕事をされているみなさんはPCが故障などで動かなくなると、仕事も止まってしまうとリスクが高いので、信頼性を重視してワークステーションを選択されるのです」と、大橋氏はワークステーションが求められる理由を説明する。
“東京生産”だから実現した短納期・低価格・カスタマイズ対応
しかし日本HPは今まで日本市場において、ワークステーションのエントリーモデル領域を、通常のPCにおけるハイエンドの領域でカバーしてきた。だが近年の日本では、円安や物価高の影響などでPCの価格が上昇傾向にあり、またワークステーションでも同様に価格の高騰が否めない。個人であれ企業であれ、掛けられる予算の限りがあることに変わりはないが、一方で3DやAIなどの普及でPCに高い処理能力を求める需要も増えている。この背景を基に、これまで国内ではPCにまかせていたハイエンドの領域にも、ワークステーションのエントリーモデルでのカバーが必要になると日本HPは考えた。
「ハイスペックなプロセッサーにたくさんのメモリを搭載して、最新のグラフィックスカードを使った作業が必要。でもワークロードはそこまで高くなくて、どちらかと言えばPCに近いような業務がメインだが、PCが止まってしまうと業務に支障が出る。そんなユーザーに向けたポートフォリオが日本では欠けていました。そこを補うためにZ1を販売することになりました」(大橋氏)
だが、今回はカタログスペックのままで販売するわけではない。「Z1」にはフルカスタマイズモデルも用意されており、CPUやグラフィックスカード、メモリ、SSD等さまざまなオーダーが可能だ。さらに、おすすめ構成モデルであれば5営業日という短納期での納品も可能。しかもタイミング次第では「【期間限定6/28まで】ゲーミングも動画編集もZ1で!CPUもメモリもSSDもOfficeもモニターもお得で本当にこれいいんすか?キャンペーン」が適用され、ワークステーションでありながらもお手頃な価格で購入できる。
そして短納期・低価格・カスタマイズ対応を実現できたのは、今回の「Z1」が“東京生産”だからだ。日本HPは2016年、東京都日野市に「日本HP 東京ファクトリー&ロジスティックスパーク」を開設した。ここで生産されたPCには「MADE IN TOKYO」のシールが貼付され、高い品質と国内サポートが保証されることを示している。
そのサポート期間は、標準保証3年、延長サービスを選択すると最長5年。しかも、翌日オンサイト休日修理付きという手厚さだ。こういったビジネス向けならではのサポートも、安心してワークステーションを購入できる理由のひとつとなるだろう。
またZ1は、アメリカ軍が調達する民生品の規格・評価ガイドライン、通称「MILスペック」に準拠しているが、実はワークステーションに求められる品質基準は一般向けPCよりもはるかに厳しいという。耐久性の高さは折り紙付きだ。
ワークステーションでありながらプロ用だけでなく一般向けGPUを選択可能
「Z1」のカスタマイズの幅は広い。CPUはインテル第13世代CoreプロセッサーをCore i3からi9まで選ぶことができ、メモリは8~64GBを搭載可能。ストレージはNVMe SSDやHDDを組み合わせられ、業務に応じてフレックスI/Oポートやメディアカードリーダーライター、オプティカルドライブも追加できる。
また、カスタマイズにおける最大の特徴は、ワークステーションでありながらプロフェッショナル向けだけでなくゲーミング向けGPUを選択できるという点だろう。
「昨今、アプリケーションによっては、ゲーミング向けGPUの方が適しているケースも増えています。例えば「UnrealEngine」をベースとしたリアルタイムグラフィックスなどでは特に推奨されており、ニーズが高まっていることを当社でも認識しておりました。また、コスト重視でGPUを選択したいという方も少なくありません。ローコストでワークステーションの品質が欲しいというニーズにも応えられると思います」と大橋氏は強い自信を持って語る。
もちろん、これまでのプロフェッショナル向けモデルで培ってきた使いやすさも健在だ。ワークフローを支える冷却機構には専用の設計を施し、高品質な電源ユニットを採用。
また必要に応じた拡張も折り込み済みで、ケース内部はツールレスでアクセス可能となっている。メンテナンス性の高さも魅力のひとつと言えるだろう。
教育機関におけるICT環境の整備にも期待
ワークステーションが実現する高い処理能力と耐久性、“東京生産”ならでは高品質さとサポートを兼ね備えながら、価格と納期を抑えた「Z1」。想定するユーザーはデザイナーやクリエイター、設計・開発・解析担当者が中心となるが、近年はこれまでと異なる引き合いもあり、新しい需要も狙っていると大橋氏は話す。
「例えば、学校法人様が授業のためにクリエイティブなPCを用意するという用途ですね。生徒さんにちゃんとしたソフトウェアを使ってもらい、かつ生徒さんの利用に耐え、長時間安定して動作させるためには、ワークステーションが求められるでしょう。ですが、ある程度台数を揃えるためには一台あたりの価格を押さえなければなりませんし、故障に対する手厚いサポートも必要です。Z1ならこういった需要にも応えられると考えています」(大橋氏)
2019年に文部科学省でGIGAスクール構想が登場してから、教育機関では急速にICT環境の整備・運用が進められている。先進的な中学・高校は大学に入学する前段階からの人材育成を進めており、最先端のICTを体験させる授業も増加中だ。未来を担う子どもたちのための環境を整えたいという思いも、Z1には込められている。
「“低価格でありながらもハイクオリティ”というモデルは、当社の幅広いポートフォリオから抜け落ちていた製品でした。今回、Z1を発売することでその狭間を埋めることができたと思います」(大橋氏)
「Z1」の投入で、より柔軟な選択が行えるようになった日本HPのワークステーション。その高いパフォーマンスと安定性を必要とするかたは、ぜひそのラインナップを一度確認してみてほしい。
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