今や、業種業態や企業規模を問わず、テレワークの導入は当たり前のものとなった。さらに近年では、働き方が多様化していることから、オフィスへの出社と在宅ワーク、さらには出先での業務等を自在に組み合わせるハイブリッドワークも急速に普及。企業には、従業員がどこにいても快適に仕事ができる環境を整えることが強く求められている。しかし、ここで問題となるのが、セキュリティ面のリスクである。業務で使うPCには、顧客情報など、企業にとって極めて重要かつ機密性の高い情報が保存されている。そのため、ひとたびPCがウイルスに感染したり盗難されたりしてしまえば、深刻な情報漏洩にもつながりかねない。とはいえ、働く場所の自由度と安全性とを同時に満たそうとすると、コストが増大したり、通信が遅延したりと、新たな問題を抱える事態に陥りがちだ。

今回は、社外から安全に業務を行うための環境として広く知られる

1 ファット端末(通常のPC)+VPN接続
2 リモートデスクトップ
3 VDI/DaaS

といった3つの手法の課題をユースケースを通じて明らかにするとともに、従業員がいつでもどこからでも、安全・安心かつ快適に働くことができ、そのうえ、そうした環境を低コストで実現する、e-Janネットワークスのデータレスクライアント「CACHATTO SecureContainer(カチャット セキュアコンテナ)」の導入効果について紹介したい。

ユースケース1:ファット端末+VPN接続で、データ保護の課題に直面したA社

  • (イラスト)情報漏洩リスクの極小化

    ※1 設定により、データを保持することも可能です。

営業が外回りをする際に社外で作業をする機会の多いA社。全社員にノートPCを支給し、外出先からは持ち帰ったPCからVPN経由で社内環境にリモートアクセスしている。しかしながら、PCへのマルウェア感染に起因した情報漏洩事件が右肩上がりに増えている状況を受けて、持ち出し可能なPC上に業務用のファイルがそのまま保存されてしまうことのリスクが強く問われることとなった。サイバー攻撃はもちろんのこと、持ち出したPCを社外で紛失したり盗難に遭ったりすれば、情報漏洩につながりかねない。加えて、DMZ上で公開されるVPNサーバーについても、タイムリーなパッチ適応など厳格管理をしなければサイバー攻撃の対象になりやすいことから、セキュリティ面で問題を抱えている。一方で十分なセキュリティを担保できるようなサーバー運用を行うとなれば、A社では対応できないほど負荷が高まってしまうことになる。

このような端末のデータ残留やVPNサーバーの厳格管理の課題を解決するべくA社が導入したのが「CACHATTO SecureContainer」だ。CACHATTO SecureContainerは、Windows PC上に、通常のユーザー領域から隔離した安全な業務領域を生成するツールである。Windows PCにもう1つWindowsアカウントを作るようなイメージを持ってもらうとよい。この業務領域はすべて暗号化によって保護されている。保存したデータは終了時に削除し、端末上に残さない。そのため端末からの情報漏洩を防ぐことが可能だ。さらに、この領域からはCACHATTO SecureContainerで提供される独自VPN機能を介して、社内のネットワークやクラウド環境に安全にアクセスできるようになる。このVPNはDMZへのサーバー公開が不要なので、セキュリティリスクが極小化される。また、サーバーの運用はe-Janネットワークスが行うため、情報システム担当者の運用が不要となる。

こうしてCACHATTO SecureContainer導入により、サイバー攻撃を受けるリスクを極小化しながら快適なリモートアクセス環境を整えることに成功したA社では、社外からの信頼もいっそう高まるとともに、より積極的な施策が可能となったのだった。

ユースケース2:リモートデスクトップ導入も、コストと通信環境に問題を抱えるB社

  • (イラスト)コストダウン

    VDIと比べると、サーバー、ネットワーク、ソフトウェア、サービス利用料、端末…といったコストが10分の1に。これには経理もニッコリ。

リモートデスクトップ環境を導入して段階的にリモートワークを拡大してきたB社。しかしB社の情報システム部門は、PCの管理コストに頭を悩ませていた。定期的に行う必要のあるOSアップデートの際に、資産管理ツールを利用して一括での更新を行っていたが、管理する端末の数が多いためエラーが頻繁に発生し、それらの対応に多くの時間を費やしていたためだ。また、社員1人につき2台分のPCを確保することは、ハードウェアのコスト面でも大きな負担となっていった。さらに言えば、接続先のPCは常に電源をオンにしてアクセス可能な状態にしておかねばならず、電気代がかさむことも悩みの種だった。こうしたコスト面の課題に加え、リモートデスクトップは通信環境への依存度が高いことから、頻繁に発生する遅延などが業務を滞らせて従業員の業務ストレスにもつながっていた。

こうした状況を打破するべくB社でも「CACHATTO SecureContainer」の導入に踏み切ったのだった。その結果、接続先となるPCは不要となり、一人につきPC1台で業務環境を用意できることから、ハードウェアコストや電力コストを大幅に削減することに成功。それに伴い、OSアップデート時のエラー対応や停電対応など、情報システム部門で生じていた管理コストの軽減にもつながった。加えて、VDI/DaaSと比べ、導入費用を約10分の1で導入ができ、ITインフラにかけるコストを抑えることにも成功した。

また、従業員のパフォーマンスも改善した。CACHATTO SecureContainerは画面転送型ではないので、通信環境に影響を受けにくく、オフラインでも快適に業務ができるからだ。

B社では、CACHATTO SecureContainer導入をきっかけとして、管理面と価格面の両方のコストを削減し、快適な業務環境を実現したのだった。

ユースケース3:VDI/DaaS環境がもたらす低い利便性とコスト増に悩むC社

  • (イラスト)通信・作業もスムーズに

オフィスPCのセキュリティ強化の一環として、VDI/DaaSを導入しているC社。社員は使い慣れた社給PCから社内・社外を問わず業務ができているものの、やがて通信品質の課題に直面することとなる。なぜならば、VDI/DaaSは通信環境への依存度が高く、とりわけアクセスが集中する時間帯には操作性も悪化してしまっていたからである。いつしか従業員からは「Web会議の音声が遅延して全然会議ができない」「画面がカクついて、仕事にならない」といったクレームまで頻繁に寄せられる状況となっていた。Web会議にあたっては、手元のカメラやマイクがそのまま使用できない点も大きな問題となった。さらにC社では、VDI/DaaSの導入や運用に当たって多大なコストを負担しており、費用対効果的にも経営陣から問題視されることとなったのである。

このようなVDI/DaaSおよびリモートデスクトップがもたらす通信面とコスト面の課題の双方を同時に解決できるとして、C社では「CACHATTO SecureContainer」を導入した。これにより、当製品のローカルブレイクアウトで帯域負荷を軽減。手元PCのカメラ、マイク、アプリ、インターネット回線を利用しながら快適なWeb会議が行えるようになったことで、従業員からも、「リモートワークでも快適に作業が行えるようになった」「Web会議がスムーズに行えるので社員間のコミュニケーションやコラボレーションが活発になった」など評価の声が寄せられた。

さらに、VDI/DaaSと比較して大幅なコスト削減にも成功した。VDI/DaaSは、高額な初期導入費用だけでなく、より快適な業務環境を維持するにはサーバーの増強費用などのランニングコストが発生する。CACHATTO SecureContainerの導入によって大幅なコスト削減を行ったことで、費用対効果を問題視していた経営陣にも納得してもらうことができた。

C社では、CACHATTO SecureContainer導入をきっかけとして、高い利便性と低コストを両立して業務効率化を実現したのだった。

* * *

3つのユースケースからもおわかりの通り、「CACHATTO SecureContainer」を利用すれば、安全で快適なハイブリッドワーク環境を、無理のないコストで構築することができる。導入の際には、e-JanネットワークスがAWS(Amazon Web Services)上に構築するお客様専用のCACHATTOサーバーを準備することで、クラウド/オンプレミスへアクセスするかたちとなっている(※2)

PCの推奨動作環境は、対応OSがWindows 10 Home/Pro Enterprise EditionもしくはWindows 11 Home/Pro Enterprise Editionで、CPUはIntel Core i5-8265U 相当、メモリはRAM 8GBとなっている(※3)

Windows 10のサポート切れが2025年10月に迫るなか、Windows 11への切り替えを検討している企業も多いことだろう。これを1つの機に、CACHATTO SecureContainerの導入を検討してみてはいかがだろうか。

(※2)オンプレミスアクセスを行う際は専用コネクターの設置が必要。
(※3)CACHATTO SecureContainer ADはProまたはEnterprise Editionをサポート対象としており、CACHATTO SecureContainer SwitchはHomeまたはPro Editionをサポート対象としています。

CACHATTO SecureContainerの詳しい情報はこちら

公式ホームページ
https://www.cachatto.jp/csc/

製品情報資料
https://engage.cachatto.jp/brochure_csc

e-Janネットワークス公式サイト
https://www.e-jan.co.jp/

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