日本のビジネスシーンに必ずと言っていいほど登場するのが、名刺である。しかし名刺を交換しても、整理したり活用したりせずファイルに挟んだまま…ということになってはいないだろうか? もらった名刺をしっかりと活用すれば、営業活動の質が向上することは理解できる。しかし、実際にはどう活用すればいいか分からないという方も多いようだ。今回は使える名刺をテーマに、営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」に追加された新機能や、それを利用して得られるメリットについて、Sky株式会社の金井 孝三 氏に聞いた。

  • Sky株式会社ICTソリューション事業部 執行役員金井 孝三 氏

    Sky株式会社
    ICTソリューション事業部 執行役員
    金井 孝三 氏

デジタル化した名刺情報を、どう使うか

顧客や取引先と交わした名刺が、保護すべき個人情報であるのと同時に、企業にとって重要な情報資産であることは前回の記事(名刺管理において陥りがちなリスクを解説!SKYPCEで実現する正しい情報管理の在り方とは)でも述べた通りです。とはいえ、紙の名刺を適切に管理するだけでは名刺情報も企業にとって重要な営業秘密とは言えず、安全に管理されている取引先の個人情報となるだけで、管理する負担だけが増える状態になってしまいます。名刺に記載された情報に加え、名刺交換の経緯や、相手と交わした会話の内容などを紐づけて、営業活動に活用してこそ情報資産としての価値が生まれるのです。

ではどのように活用すればいいのでしょうか? まずは紙の名刺をデジタル・データへと変換し、名刺情報を集約して組織内で共有する必要があります。通常の名刺管理ツールは、デジタル化した名刺を検索したりコメントを追記したりする機能も備わっているため、紙のまま保存するよりも探しやすく、また名刺に記載されている内容以上の情報を簡単に共有できます。当社のSKYPCEでは、こうした基本的な機能に加え、”営業支援”につながる機能を提供しています。デジタル化した名刺情報をより有効的に営業活動に活かすための機能です。

「営業活動記録」「組織図ツリー」で最新情報を共有

「名刺の情報を管理するだけでなく、活きた情報として有効利用できるようにする」 この観点から開発されたのが、Sky株式会社の営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」です。2023年にリリースしたVer.2では、「営業活動記録」「組織図ツリー」といった新機能を搭載し、名刺を切り口にした営業活動の可視化が、より分かりやすく、より簡単に行えるようになりました。

「営業活動記録」は、「どの企業の誰と、どのような商談をしたか」「どの部門のどの人に、どのような提案をしたか」といった日々の営業活動の状況を、その都度、名刺データに紐づけて登録することにより、活動情報を集約し、組織全体で共有できるようにする機能です。

たとえば、営業を担当されている方が自身の活動記録を絞り込んで検索し把握することで、今後の活動方針を見直すことができます。現場を管轄する立場の方にとっては、どの営業担当がどのような活動をしているのかの確認や、進行中の営業をリアルタイムに把握することで、戦略の検討・立案に役立てることもできます。また各営業担当の動きが分かるようになれば、報告メインの営業会議を頻繁に開く必要がなくなり、時間の有効活用にも貢献するうえ、各営業担当の定期的な顧客訪問や提案活動など、日々の努力を把握しやすくなるので、人事評価の材料としても利用できます。

  • 図1 営業活動記録

    図1 営業活動記録

一般的なSFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)のように、案件・企業ベースの進捗管理ではなく、相手先の名刺情報を軸に、担当者ごとの営業活動を記録する形式をとっているため、人と人とのつながりが見えるようになるのがSKYPCEの大きな特長です。

たとえばA社の管理部門に営業をかけようとしている時、SKYPCEでA社とつながりのある社員を探したところ、「営業のBさんは、最近、A社設計部門のキーマンであるC部長との打ち合わせにも参加するようになって、初仕事をとってきた」という記録が出てきたとします。この場合、いきなり飛び込み営業をかけるより、Bさんに営業のきっかけをつくってもらえば成約の可能性は高まるでしょう。

また「取引先のE課長と当社のD係長は、流通関連のセミナーで名刺交換をして以降、頻繁に連絡を取り合い、情報交換をしている」といった記録から、「D係長は流通関係の事情に詳しいらしい」と分かるので、流通業界に営業をかけるにあたっての、アドバイスをもらうことができるかもしれません。

このように「営業活動記録」をうまく利用すれば、それぞれの社員が持つ様々なパイプを見つけ出し、営業効率の最大化や成約率の向上に役立てることができるのです。自身の異動によって引継ぎが必要な際にも、それまでの営業活動が記録されていれば、円滑な交代が図れるのもメリットと言えます。

「組織図ツリー」機能では、SKYPCEに蓄積した名刺データ(企業名・部署・役職)などを基に、相手企業の組織図ツリーを自動で生成、表示することができます。相手企業の規模感を視覚的に把握したり、次にアプローチすべき部署・人を検討したりする際の糸口をつかむのに便利な機能です。相手方と接点を持つ社員(名刺交換をした社員)も表示できるため、「営業活動記録」と組み合わせて利用すれば、営業の効果はより高まります。

  • 図2 組織図ツリー

    図2 組織図ツリー

名刺登録は簡単、多彩な営業支援機能を搭載

「営業活動記録」にしても「組織図ツリー」にしても、重要なのは組織全体で最新の情報を共有することにありますから、名刺交換や営業活動を行ったら、すぐにSKYPCEに情報を登録するルールを社内に徹底しておく必要があります。そこでネックになるのが登録にかかる手間です。「面倒だから後日まとめて登録しよう」と思うと、名刺交換日や相手から聞いた話の内容を誤って入力してしまうようなミスも発生しかねません。その点、SKYPCEでは、外出先でもスマートフォンで、簡単かつスピーディに名刺情報や商談内容などのメモを登録できます。名刺が多い場合は会社に戻った時に、スキャナーを用いてまとめて登録できるため、面倒臭さを感じさせることがありません。

さらに、SKYPCEに新たに登録された名刺の情報が、異動や昇進などで過去に社内の別の方が登録された名刺の情報と変わっていた場合、その人の名刺を所有している社員全員にメールで通知が届く機能も備わっています。これを利用すれば異動先への営業を検討したり、久しぶりに連絡をしてコミュニケーションを取ることで、その人との繋がりを維持したりすることができます。

久しぶりの挨拶に行く際、あるいは営業先に出向く際に便利なのが、相手先企業の最新ニュース(記事提供:マイナビニュース)を自動で一覧表示する機能です。営業前のアイスブレイクのための話題づくりや、事前の情報収集などで利用できます。日本では同名の企業というのが多数存在しており、通常の会社名の文字列の検索等では情報が混在してしまうこともあるかもしれませんが、SKYPCEのニュース表示機能では、社名・所在地など名刺に記載された複数の条件で会社を特定して、ニュースに記載の会社名と紐付けているため、同名他社のニュースが表示されてしまうのを防いでいます。

  • 図3 相手企業の関連ニュースを表示できる

    図3 相手企業の関連ニュースを表示できる

ここまで、名刺情報の活用に貢献するSKYPCEの新機能をピックアップして紹介してきました。1枚の名刺から得られる情報はわずかですが、相手との会話の中で得た情報、営業活動の状況、実績などを紐づけて集約し、全社的に共有を図ることで、その価値は大きなものとなり活用の幅も広がっていくでしょう。名刺をただ管理するだけの個人情報から、営業に活用できる使える名刺へとグレードアップさせるために、SKYPCEは心強い味方となるはずです。また今後は、SFAやCRMと機能連携させるなど、より多くの切り口から営業情報を管理・分析し、営業支援を行えるサービスへと育てていく予定です。今後のSKYPCEのさらなる進化にご期待ください。

  • Sky株式会社ICTソリューション事業部 執行役員金井 孝三 氏

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」

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