パブリッククラウド(以下、クラウド)の活用が企業に対してポジティブな効果をもたらすことは、もはや自明といってもよい。しかし、すべてのシステムがクラウド化できるかというと、残念ながらそうはいかない。
右のグラフ(クリックで拡大)は調査会社451 ResearchがHewlett Packard Enterprise委託のもと実施した調査から引用したものだが、これを見ると、半数以上の企業が、オンプレミスとクラウドを併用したハイブリッドクラウドをITインフラの方針としているのがわかる。
当然ながらオンプレミスとクラウドとでは、コスト構造や運用の在り方が大きく異なる。オンプレミス環境をクラウドライクな姿に近づけて一貫性を高めなければ、日々の運用やIT戦略を推進するなかで大きなロスが生じてしまう。本稿では先ほど引用した451 Researchのレポート資料から、オンプレミス環境をクラウドライクな姿にしていく上で注視すべき事項についてみていきたい。
451 Research調査レポート「BLACK & WHITE PAPER」
パブリックとオンプレミス、両方の利点を活用
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クラウドに寄せられる肯定評価。そこに見る、クラウドライク化で注視すべき事項
在るべきインフラについて触れる前にまず、世の企業がクラウドに対してどのような見解を示しているか、見ていこう。調査レポートでは冒頭、1,001名のIT意思決定者を対象にクラウドへの評価を尋ねた結果が示されている。下図にある通り、大多数が「期待よりかなり良い」「期待より良い」という肯定的な評価を下した形だ。
同調査ではクラウドだけでなく、オンプレミス環境にある問題点についても尋ねている。クラウドに肯定的な見解を持つ方が課題視する事項を精査すれば、おのずと、"クラウドライクな姿にしていく上で注視すべきポイント" が浮かび上がるはずだ。
結論を言うと、同設問では、大部分の企業が拡張性の乏しさによる問題を挙げていることが示された。具体的にいうと、80%がプロビジョニング(リソース調達)速度の遅さに不満を持つこと、70%が使用率とキャパシティのプランニングが柔軟に行えないこと、そして67%が非流動的なプロビジョニングによってキャッシュフローに悪影響が生じることを課題視している。
オンプレミス環境に、オンデマンドでの拡張性を
先の結果から、クラウドで提供されている価値の多くは、オンデマンドでの(=要求に応じた形で対応可能な)拡張性によりもたらされているといえる。では、オンプレミス環境にこの拡張性を備えるためにはどんな手段が考えられるか。
レポート資料では、本稿で引用しなかった多数の調査結果を交えながら、ハイブリッドクラウド時代にあるべきITインフラの姿について論じている。さらに、オンプレミス環境にオンデマンドでの拡張性を取り入れる方法として、Hewlett Packard Enterpriseが提供するHPE GreenLakeを一例に挙げて紹介。このHPE GreenLakeは、サーバー、ストレージ、ネットワークといったHPEの製品を、企業の指定場所、あるいはHPEの手配するコロケーションサイトに設置し、固定課金または従量課金で提供するサービスで、"柔軟にリソースを増減する" "利用した分のみ支払う" といったクラウドのメリットをオンプレミス環境へ適用するものだ。ぜひともオンデマンドでの拡張性を取り入れる上で候補としてほしい。
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