近年、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスをビジネスで活用する企業が増加している。可搬性と利便性に優れるスマートデバイスだが、その一方でビジネスシーンでの利用にはセキュリティ対策や運用管理ポリシーの策定といったクリアすべき課題も多い。

こうしたスマートデバイス時代に求められるセキュリティ機能を提供し、企業のスマートなコラボレーションを実現するのが、IBM Notes/Domino(以下、Notes/Domino)だ。

Notes/Dominoでは、メールやグループウェアのスマートデバイス対応はもちろん、ブラウザからのアプリ利用、在席確認やチャット、さらにソーシャル機能も搭載し、ビジネスに最適なコラボレーション環境を提供する。

Notes/Dominoは1989年の初回リリース以降、企業におけるコラボレーションの支援を目的に開発・提供され続け、企業の情報共有基 盤として長年の活用実績を誇っている。また、他のコラボレーションツールと比較して、カスタマイズが容易であるため、業務のさまざまな用途で利用できる点がその大きな特徴のひとつでもある。

2013年4月にリリースされた最新版の「IBM Notes/Domino 9 Social Edition」ではコラボレーション機能に加え、モバイル対応がさ らに強化された。また、従来から対応している「iOS」「Android」に加えて、「Windows Phone」「Windows RT」といったスマートデバイス向けOSにも対応している。

スマートデバイスから社内情報を有効活用

従来、スマートデバイスからNotesデータベースを参照するためには、スマートデバイスのインターフェースに合わせるための追加開発が必要で、 Dominoサーバーのバージョンアップが必要になることもあった。

これに対して、ベストコミュニケーションズが提供する「smaconne」は、既存のNotesデータベースのビューや文書をスマートデバイスに最適化して表示することができ、ワークフローの承認/否認や文書の編集などの作業が実行可能となる。そのため、外部からスマートデバイスを使って、営業活動のために社内情報を活用したり、ワークフロー処理を行うといった利用環境が簡単に実現できるのだ。

また、smaconneは「IBM Notes/Domino 6」にも対応するため、すでに導入しているDominoサーバーをそのまま利用することができる。これまで蓄積してきた膨大な情報資産をセキュアなまま活用しながら、既存の環境と同じアクセス制御によるセキュリティ対策を実現することが可能だ。smaconneは、サードパーティのワークフロー・パッケージなどにも連携することができるため、これからスマートデバイスでワークフローなどを実現しようと検討している企業の有力な選択肢となる。

Notes/Dominoとsmaconneの組み合わせは、スマートデバイス時代のビジネスに最適なワークスタイル環境を構築したい企業にとって最適なソリューションと言えるだろう。

日東工器株式会社
"開発コスト1/4、構築期間1カ月"でワークフローのモバイル化を実現>

日東工器 管理本部情報システム部 部長 高田 圭一 氏

東京都大田区に本社を置く日東工器は、迅速流体継手(カプラ)、省力化機械工具、リニア駆動ポンプ、ドアクローザの4つのカテゴリを軸に、製造業向け工具製品の製造・販売を行っている機械機器メーカーだ。同社では、2011年よりからスタートした5年間の中期経営計画の中で、経営資源のより効率的な活用を推進してきた。その一環として取り組んでいるのが、「iPad」を用いた業務システムのモバイル化である。

「社内では、稟議件数が月間で400~500にも上ります。稟議・決裁業務の効率化のために、役員が外出先からでも稟議の承認・決裁 ができるよう、役員に向けてiPadを配布しました。また、取引先でのプレゼンに動画コンテンツを使ったり、外出先でのメールを確認などがしたりできるよう、営業部門の社員にもiPadを渡しています」と同社管理本部情報システム部 部長の高田圭一氏は言う。

日東工器では、基幹システムを「IBM AS/400」で構築し、生産管理から販売管理までの仕組みをシステム部門がスクラッチで開発してきた。同社が社内のワークフローにNotes/Dominoを利用しているのも、その拡張性の高さと柔軟なカスタマイズ性に理由があるという。

しかし、iPadからNotes/Dominoのワークフローにアクセスさせるためには、Notes/Dominoの追加開発が必要となる。いかにコストをかけずにNotes/DominoのワークフローをiOS上で活用する仕組みを構築するのか…。その答えとして辿り着いたソリューションが、ベストコミュニケーションズの「smaconne」だった。

「当初は、iPadから利用するためにワークフローのWeb化も検討しましたが、かなりの開発コストが必要になることがわかりました。 smaconneならWeb化するよりも手軽に導入でき、コストも4分の1に抑えられるため、採用を決定しました」(高田氏)とのこと。

smaconneの導入にあたっては、ワークフローの機能を制限し、利用するデバイスもiPadに限定したことで開発工数を削減、わずか1カ 月というスピードでシステムの展開が完了した。そして、2013年9月からiPadを使ったワークフローのモバイル化がスタートしている。

「当初想定していたよりも早く構築でき、導入コストも低く抑えることができました。iPadから稟議の決裁を行っている役員からの問い合わせも少なく、簡単容易に使ってもらっているという印象です。稟議書を起案する社員すべての業務効率化につながっていると思います」(高田氏)と、その成果を語る。

日東工器では今後、営業部門へのiPad導入をさらに進める一方で、工場など生産部門の効率化での開発にもスマートデバイスを活用していきたい考えだ。

会社概要

会社名 日東工器株式会社
代表取締役社長 小武 尚之
設立 1956年10月22日
資本金 18億5032万円
東証一部上場 証券コード6151
従業員数 単体391名/連結946名(2013年3月末)
事業内容 迅速流体継手(カプラ)の製造・販売
省力化機械工具の製造・販売
リニア駆動ポンプとその応用製品の製造・販売
建築機器(ドアクローザ)の製造・販売
売上高 単体219億69百万円/連結252億81百万円(2013年3月期)
経常利益 単体23億15百万円/連結35億25百万円(2013年3月期)
所在地 東京都大田区仲池上2丁目9番4号

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