前回は、クレジットカードの不正請求に泣き寝入りした筆者の体験を説明し、こうした被害を防ぐために、厳格なアンチウイルスを採用して、利用環境に最適なアンチウイルス環境を構築することをお勧めしました。

今回は、筆者が考える「リスクの高いクレジットカードの見分け方」を紹介します。以下については、あくまで私見であるため、個人の自己責任で理解いただければと考えています。

クレジットカードも商売なので、顧客単価以上のサービスはできない

まずは、クレジットカードはその会社の提供するコスト構造によってサービスが異なることを理解ください。有名なクレジットカード会社だからといって、必ずしも万全なサービスを提供してもらえるとは限りません。クレジットカード会社もビジネスでクレジットカードを提供しているので、受け取っている金額(年会費)以上のサービスは提供されないことが多いことに注目ください。

一番気になるのは、「インターネット決済」の不正などによる被害をカード利用者が負担するのか、クレジットカード会社が負担するかどうかです。そもそも、クレジットカード会社が構築した仕組みにおいて発生した不正や被害は、その会社が補てんするのが基本的な考え方になります。それゆえに、「インターネット決済」の不正利用による被害もクレジットカード会社が補てんすると勘違いされがちなところにリスクがあります。

実のところ、すべてのクレジットカード会社が「インターネット決済」の不正を補てんするわけではありません。よって、次項の見分け方を参考に、最終的にはその会社の規約を読んで、補てん内容を確認することをお勧めします。

リスクの高いクレジットカードの見分け方

それでは、個人的な意見にはなりますが、リスクの高いクレジットカードの見分け方について見ていきましょう。

一番の見分け方はクレジットカード会社の規約を確認することです。規約に書かれている不正利用やインターネット決済に関する記述を見ていただきたいのですが、多くの規約は非常に細かい文字でかつわかりにくい文章で書かれているので、すべてを確認するのは大変でしょう。筆者の考えるところ、次のような傾向があるようです。

  • 年会費無料のクレジットカード会社は補償も軽い傾向がある
  • 審査が容易なクレジットカード会社は補償も軽い傾向がある
  • 派手な広告と高い特典で営業展開しているクレジットカード会社は補償も軽い傾向がある

かなり大雑把な書き方ですが、おおよそ当たっているのではないでしょうか(くどいですが、最終的にはそのクレジットカード会社の規約を見て判断ください)。

次に、上記のように筆者が「リスクがあるクレジットカード会社の傾向」を導き出した根拠を紹介しましょう

年会費無料のクレジットカードのリスクが高いと思われる理由

補償が手厚い会社は背後に補償会社と契約をしていたり、不正を検知する仕組みがしっかりしていたりします。それらはすべてコストとしてクレジットカードの年会費に反映される可能性が高く、裏を返せば、年会費無料のクレジットカードはその部分の保証が薄い可能性があると考えられます。

審査が容易なクレジットカード会社は補償も軽い傾向がある理由

年会費無料のクレジットカード会社の傾向に関連がありますが、審査が容易なクレジットカード会社は、背後に補償会社を付けていないケースや、補償会社の補償基準が低いため、審査が容易なケースがあります。「補償会社が存在していない」または「補償基準が低い」場合は、何らかの損害をクレジットカード利用者個人が補てんしなければならないケースがありますので、注意ください。

派手な広告と高い特典で営業展開しているクレジットカード会社は補償も軽い傾向がある理由

クレジットカードの信頼やステータスを売りにしておらず、特典を前面に出しているクレジットカードは、クレジットカードの信頼やステータスに課題がある場合があるので、規約を確認されたほうがよいと考えています。

いかがでしょうか? 上記はあくまでも傾向であるため、興味がある方は自身でそのクレジットカードの規約を確認して、リスクを把握したうえで利用されるとよいと思います。その上で、厳格なアンチウイルスを採用されるとより安全であると考えられます。

信頼のあるカード、厳格なアンチウイルスを利用いただき、安全なインターネットライフを。

著者プロフィール

吉政忠志


業界を代表するトップベンチャー企業でマーケティング責任者を歴任。30代前半で同年代国内トップクラスの年収を獲得し、伝説的な給与所得者と呼ばれるようになる。現在は、吉政創成株式会社 代表取締役、DoctorWeb Pacific マーケティングアドバイザーを兼任。