日本ヒューレット・パッカード(HPE)は9月15日、オンラインで6月に開催した同社の年次バーチャルイベント「HPE Discover 2021」を受けて、グローバルにおけるビジネスアップデートに加え、同イベントで発表された新しいサービスやテクノロジーを発表した。
「予測を上回るほど好調」 - 望月社長
冒頭、日本ヒューレット・パッカード 代表執行役員社長の望月弘一氏がグローバルにおける2021年第3四半期の決算について「受注、収益、フリーキャッシュフローが予測を上回るほど好調だった。受注は前年同期比11%、売上高が同1%増の69億ドル(円換算で約7550億円)、営業利益率が同28%、フリーキャッシュフローは同332%の成長となった」と説明。
インテリジェントエッジやHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング) & MCS(ミッションクリティカルシステム)が高い成長を見せており、インテリジェントエッジ事業の売上高は前年同期比27%増の8億6700万ドル、HPC & MCSの売上高は同11%増の7億4100万ドルと堅調に推移。安定的に成長しており、コンピュート、ストレージいずれも前年同期比で受注が2桁成長、グローバルなサービス組織「HPE Pointnext」は通期の受注・売上高の成長が見込まれている。
そして、5G/IoT、デジタルワークプレイス、データ管理&AI、ハイブリッドクラウドのすべてをas a serviceで提供するためのブランド「HPE GreenLake Cloud Services」を中核としたas a Service関連のビジネスは、受注が前年同期比46%増、ARR(Annual Recurring Revenue:年間経常収益)が同33%増となっている。
好調なビジネスの背景には、2019年に米HPE CEOのAntonio Neri(アントニオ・ネリ)氏が発表した、2022年までに同社のすべてのポートフォリオをas a Serviceで提供を可能にする「HPE GreenLake」のビジネスが順調に推移していることがある。
すでに、世界50か国以上で1100社超の企業がHPE GreenLake Cloud Servicesを契約し、契約総額は54億ドル(円換算で約6000億円)に達しており、望月氏は「Edge to Cloud as a Serviceというテーマに向けて順調に物事が進んでいる」と胸を張る。