皆さんは職場の人間とどのように付き合っていますか?

うちの会社にも色々な人間がいますが、他人のプライベートに無闇に干渉しないという点は共通しています。言い換えれば、それだけ「大人」の付き合いができるということです。

これは会社が外資系であるという面も影響しているのでしょう。海外オフィスで同僚と話をしていても、相手から切り出されない限り、私生活に立ち入った話をすることは絶対にありません。

こう聞くと、「なんだか素っ気無い職場だな」と感じる人もいるかと思いますが、意気投合した相手にはドンドン親密な付き合いをしていっているんですよ。重要なのは、相手がコチラを受け入れていることを感じることです。

以前のクライアントには、これを弁えていない人がいるので、大変困っています。仮にその人をXさんとして、どんなことがこれまでにあったのかをお話しましょう。

それは、事業管理の仕事を同僚のMさん(男)と一緒に担当し、1週間で報告書を書き上げ、担当であるクライアントのXさんに提出した日のことでした。

打ち上げと称して一杯やらないか、という誘いがXさんからあったので、あまり気乗りしなかったのですが、お祝いということでMさんと一緒に飲みに行きました。

Xさんの方が年配であるということもあり、向こうから色々とこちらのことを聞いてくるのですが、非常にストレスを感じるのが、仕事ぶりと私生活を結び付けて話してくることです。

X「報告書のあの部分を仕上げたときさ、何回も数字を間違えていたけど、最終的な数字はあってるんだよね?」

「ええ、あの時期は色々とあって疲れていたようで、数字の間違いが何度かありましたが、最後に提出した数は正確です。」

X「さては女と喧嘩でもしてたんでしょ。そんなんで仕事に影響があるようじゃ困っちゃうよ?」

M「毎日遅くまで仕事で参りますよね。おかげで週末は寝てるだけでしたよ。」

X「そんな不健康な生活してるから彼女の一人もできないんだよ。それにさ、頭薄くなってるのも仕事のせいなんじゃないの?」

本人に悪気はないのかもしれませんが、こんな感じで延々と話が続くのです。しかも、人を見下したような話し方をする方なので、なおさらストレスを感じてしまいます。

直接本人に、そのような発言は不愉快になるのでやめてほしいと伝えても、「そんなことを気にしているようじゃ大きな人間になれないぞ」と開き直られる始末。これは堪りません。

そして、Xさんとは半年以上もお付き合いしています、業務上仕方なく。話し方はまったく変わっていませんし、飲みの席で発言したことを業務の中で引き合いに出してくるあたり、ますます厄介になっています。

努力/根性で何とかなると考えている人はIT業界にもたくさんいますが、その中でも技術畑出身の人に、無理やり私生活に食い込んで仲良くなろうとする傾向が多い気がします。

せっかくロジカルなものを作っているのですから、人付き合いに関しても合理的な付き合いを築き上げていきませんか?

著者紹介

吉澤準特 (ヨシザワジュントク)

外資系コンサルティング会社に勤務。守秘義務を破らない範囲でIT業界の裏話をつぶやきます。ファシリテーション、ビジネスフレームワーク、人材教育など執筆多数。日本能率協会、秀和システムそれぞれから書籍刊行。執筆依頼/インタビューお引き受けします。こっそりITIL Manager (v2)資格保有。

筆者ブログ「IT業界の裏話」

Twitterやってます

この記事は吉澤準特氏のブログ「IT業界の裏話」の過去記事を抜粋し適宜加筆・修正を行って転載しています。