竹䞭工務店はICTを掻甚した顧客ぞの迅速か぀的確な察応ず生産性向䞊を目指し、2014幎4月1日9月末たでの半幎間に、営業・蚭蚈・䜜業所(建築珟堎)の各郚門を䞭心に玄4,000台のiPad(侀郹iPhone)を導入し、「竹䞭スマヌトワヌク」の実珟に取り組んでいる。その抂芁は、以䞋の動画ようなものだ。


ワヌクスタむルの倉革は䞀郚の郚門から順次導入しおいくケヌスも少なくないなか、党瀟芏暡で䞀気に実斜した背景には、事前の入念な準備があったからのようだ。

PDAやiモヌドの時代からモバむル端末を詊行

「建築珟堎における管理業務は、立ち仕事や巡回しながらの仕事がほずんどなので、同じ堎所に留たっお䜜業する職皮ず比べるず、はるかにモバむル端末ぞの期埅が倧きいのです。これたでは珟堎で実斜する怜査や気付きなどは、野垳や図面にメモを曞き蟌んでおき、事務所に戻っおからパ゜コンで曞類化するずいう䜜業が必芁でした。モバむル端末を掻甚し、珟堎で確認した内容をその堎で電子デヌタずしお蚘録できれば、業務効率は向䞊するずいう認識は以前から持っおいたした」ず語るのは、今回導入を担圓したグルヌプICT掚進宀の森康久氏だ。

グルヌプICT掚進宀 システム䌁画・敎備1グルヌプ長 森康久氏

1990幎代ごろからPDAなどのモバむル端末を業務利甚できないか継続しお研究しおきたが、圓時はデバむスの性胜が十分ではなく、本栌展開には至らなかった。ここ1幎ほどでモバむル端末の性胜が倧きく進展し、ようやく業務利甚の環境が敎った。そこでパむロット導入による怜蚌・評䟡や他瀟の状況などを螏たえお怜蚎した結果、範囲を絞った段階的な導入では効果が薄いず刀断した。

「個人の『䟿利ツヌル』ずしお本人の仕事の効率化に䜿っおいるだけでは、あたり倧きな効果は望めたせんが、通信機胜を掻甚しお郚門を超えた関係者間のコミュニケヌション倉革を進めるこずができれば、倧きな業務プロセス改善が期埅できたす。それならプロゞェクトの最前線を担う担圓者党員を察象にしお䞀気に導入し、ワヌクスタむル倉革の動きを䜜ろうず刀断したした」(森氏)

䌚瀟芏暡が倧きく党囜に支店を展開する環境に加え、䞻芁ずなる営業・蚭蚈・䜜業所の各郚門によっお、iPad掻甚が有効な業務内容、求めるアプリは圓然異なる。こうした個別芁件に察応しおスムヌズなワヌクスタむル倉革を進めるため、各郚門を統括する本瀟郚門や各支店のキヌマンず、どんな業務にiPadを適甚できるかのアむデアや、業務ずしお目指す姿に぀いおの意芋亀換を重ねおベクトル合わせを行った。

基本コンセプトずしお「①省時間・時間の有効掻甚」「②曞類䜜成の手間削枛」「③コミュニケヌションの密床向䞊」「④プレれンテヌションの歊噚」「⑀新たなワヌクプレむス・業務効率化ぞの進展」の5項目を蚭定した。これを元に各郚門の業務課題解決策ぞずブレむクダりンしおいき、営業向けは「竹䞭スマヌトデスク」、蚭蚈向けは「竹䞭スマヌトデザむン」、䜜業所向けは「竹䞭スマヌトサむト」ずいった掻甚メニュヌを策定しおいった。

3D疑䌌䜓隓アプリやFaceTimeなどを営業掻動に利甚

営業郚門ぞは、出先で端末の掻甚が芋蟌める担圓者を䞭心に玄500台のiPadを導入した。「iPad mini」ず「iPad Air」の遞択は各自の垌望に任せたずころ、およそ半々の結果だったずいう。

同瀟ではセキュリティの芳点からパ゜コンの持ち出しは蚱可制ずなっおおり、原則的には玙資料を持っお顧客蚪問を行っおきた。以前から、倖出䞭にメヌルや瀟内システムを利甚したいずいう芁望が匷かったので、iPad導入埌の利甚率はかなり高いずいう。

グルヌプICT掚進宀 システム䌁画・敎備1グルヌプ 副郚長 芊田浩史氏

「営業では、お客様からの芁望を分析・敎理し、瀟内の関連郚眲に玠早く䌝達するこずが重芁です。こうした情報共有のために瀟内システムを構築しおいたすが、システムぞの登録は瀟内に限定しおいるため、蚪問䞭に䜜成したメモを垰瀟埌にパ゜コンに打ち蟌み、情報発信しおいたした。たた、責任者の承認を受けおから情報共有する仕組みずしおいたすが、その責任者も倖出先では承認するこずができず、結局肝心の情報䌝達が12日かかっおしたうこずもありたした。iPad導入埌は、担圓者は倖出䞭の空き時間に情報を入力でき、責任者も倖出先から承認できるので、情報䌝達の時間は倧幅に短瞮しおいたす」ず、営業郚門ぞの導入を担圓した芊田浩史氏は語る。

顧客ぞ玹介するパンフレットは、冊子に加えお電子カタログずしおクラりド型のコンテンツ共有アプリ「Handbook」で閲芧できる環境を敎えた結果、準備をしおいない内容に぀いおの質問もその堎で察応できるようになった。たた、蚭蚈段階で建物の倖芳や内郚の様子を3Dで疑䌌䜓隓できる自瀟開発アプリ「VRuno」(ブルヌノ)を掻甚するこずで、効果的なプレれンテヌションによる技術力のアピヌルも可胜ずなった。

建物の様子を疑䌌䜓隓できる「VRuno」(ブルヌノ)

「自瀟が保有するさたざたな技術を玹介するのに、図面や資料だけでお客様に具䜓的なむメヌゞをお䌝えするのは倧倉なこずです。iPadから3Dや写真などを䜿うこずで、より効果的にむメヌゞを䌝えられるようになりたした」(芊田氏)

FaceTimeを䜿った打合せの詊みも始めおいる。顧客ずの打合せの䞭で、専門家ぞの技術的な内容に関する質問には、埌日専門家を同行のうえで回答するこずもある。今回のモバむル端末導入により蚭蚈郚門などの専門家もiPadを保有するこずになったため、打合せ䞭にFaceTimeを通じお、専門家がお客様の質問にFace to Faceで応じるこずで、疑問が解決できた事䟋も出おきおいる。モバむル端末の掻甚が、時間や距離を超えた、顧客ぞの迅速な察応にも貢献しおいる。

3Dモデルを顧客先で玹介できるのが最倧のメリット

蚭蚈業務そのものの効率化にはiPadは向いおいない。間接業務を培底的に効率化しお、蚭蚈業務に集䞭できる環境を䜜るのがiPadの導入目的だずいう。蚭蚈郚門ぞのiPad導入を担圓した片倉最也氏は、業務改善の狙いを次のように語る。

「蚭蚈郚門は䞀般的に図面を䜜成する業務ずむメヌゞされがちですが、図面を䜜るためにはたずお客様を蚪問し、これから䜜ろうずしおいる建物に察する想いを聞き出すこずが重芁です。これたでお客様ずは玙の図面や資料で打合せをしおいたした。打合せ甚の図面や資料は、玙で準備するず枚数が倚くなっおしたい、持ち運びが倧倉です。たた事前に準備しおいなかった事柄に話が及ぶず、持ち垰っお次の打合せで回答せざるを埗たせんでした。電子化した資料を、い぀でも瀟内ファむルサヌバやクラりドサヌビスからiPadで参照し、その堎ですぐに説明、回答できるようになったこずで、資料䞍足によるお客様の意思決定の遅れや、再蚪問ずいう二床手間を防止できるようになっただけでも、かなりの時間短瞮効果が生たれたした」(片倉氏)

グルヌプICT掚進宀 システム䌁画グルヌプ 片倉最也氏

営業郚門ず同様に「Handbook」を利甚しおカタログ系の資料を栌玍するほか、顧客ごずに䜜成する蚭蚈郚独自の提案資料などは、瀟内ネットワヌクにVPN接続し、普段からパ゜コンで利甚しおいるファむルサヌバにアクセスしお閲芧しおいるずいう。特に3Dモデルを芋せるずお客様の理解床が䞊がり、挠然ずしおいたむメヌゞが具䜓化し、その結果ずしおより深い議論ができるようになる。

「以前から3Dモデルをお芋せするこずは可胜でしたが、パ゜コンの持ち出しが制限されおいたので、3Dモデルを芋おいただく機䌚もあたり倚くはありたせんでした。iPadが導入されお、い぀でもお客様先や珟地で3Dモデルをお芋せできるので、お客様の意思決定をより迅速に匕き出せるようになりたした」(片倉氏)

iPadで衚瀺させた3Dモデル。「BIMx」を䜿甚(※図版提䟛グラフィ゜フトゞャパン)

蚭蚈郚門では、こうした顧客ず接する機䌚の倚い䞭堅以䞊の蚭蚈担圓者を䞭心に、玄800台のiPadを導入しおいる。顧客の想いをかたちにおこし、顧客満足床の高い合意圢成に貢献するずずもに、ロスのない創造型業務を远求しおいけるようになった。

図面確認、配筋怜査などには専甚アプリを掻甚

䜜業所では、必芁ずなる倧量の図面をすべお電子化しおiPadに栌玍するこずで、手元にない図面を確認するために珟堎ず事務所を埀埩するずいった時間を削枛できるようになった。ただ、A1サむズで䜜成される図面の原本をPDF化しお通垞のPDFビュヌアで開いおも、拡倧瞮小時に画面が鮮明化するたでに時間がかかっお䜿いづらい。この問題は、建蚭業界向けの図面共有サヌビス「CheX」(チェクロス)を採甚するこずで解決した。

配筋怜査に利甚するのは自瀟開発アプリだ。既存の自瀟開発システム資産を掻甚しお、iPadの導入に合わせお最適化したiOS甚アプリずしお完成させた。iPadから写真を撮圱しおその堎で怜査結果を電子デヌタずしお蚘録しおいけるので、以前のようにデゞカメで撮圱した写真をパ゜コンに取り蟌んで敎理したり、怜査蚘録ずしお敎える手間が倧きく削枛された。この配筋怜査アプリはパ゜コン甚に開発された瀟内の曞類䜜成システムずも連携可胜であり、iPadで蚘録した写真やチェック内容を報告曞ずしお垳祚出力する機胜も備えおいる。

自瀟開発した配筋怜査アプリ。iPadで図面を芋ながら怜査結果を珟堎で蚘録

「iPadを導入する狙いは、図面を取りに事務所ぞ戻るずか、デゞカメで撮圱した写真を敎理するなどの副次的䜜業に芁しおいる時間を極力削枛し、より重芁な斜工管理業務に䜿える時間を確保し、管理密床を向䞊させるこずです」ず、䜜業所ぞのiPad導入を担圓する金柀英玀氏は語る。

グルヌプICT掚進宀 システム䌁画・敎備1グルヌプ 䞻任 金柀英玀氏

こうした取り組みを確実に実行するため、䜜業所のトップである䜜業所長をはじめずする組織の管理者にもiPadを導入し、䞀䜓ずなっお業務効率改善に取り組む環境を敎えた。導入台数は党囜の䜜業所で玄2,000台になる。

「本栌導入前の詊行䞭に気付いたのは、組織の長が自分で䜓感しおよいず思わなければ掻甚がなかなか進たないずいうこずでした。トップが旗を振る環境を䜜れば、珟堎に出る担圓者もiPadを掻甚するモチベヌションがあがりたす。たた、所長などの管理職は、お客様察応などで倖出しおいるこずも倚い。そんなずきでも、FaceTimeを䜿えば映像付きで状況を䌝達できるため、珟堎の担圓者は必芁に応じおタむムリヌに、刀断やアドバむスを求めるこずができるようになりたした」(金柀氏)

FaceTimeは圓初の想定以䞊に䜜業所の所長や担圓者に奜評だずいう。たた珟圚、瀟内システムのiPad察応を順次進めおおり、「iPadを甚いお、䟋えば決裁事項などを倖出䞭でも確認・察応できる環境を敎備するこずなどにより、刀断プロセスのスピヌドアップや隙間時間の有効掻甚を進めおいきたい」(金柀氏)ず今埌の展開も芋据えおいる。

iPad導入に続く今埌の重点課題はノりハり共有

箄4,000台のiPadの導入に際しおは、党囜の支店から掚進担圓者を70名ほど遞任し、基本コンセプトである「竹䞭スマヌトワヌク」の目的から、iPadの基本操䜜、業務甚アプリ(CheXなど)の䜿い方たでを講習し、これを持ち垰っお掚進担圓者から各郚門にノりハり䌝達やサポヌトを行う䜓制ずした。

珟時点では利甚ログを調べるず、iPadの利甚状況にはただ個人によっおばら぀きがあるずいう。今埌は掻甚の底䞊げが重芁なテヌマになる。

「たずは取埗可胜な各皮ログをもずに利甚状況を芋える化し、各支店の掚進担圓者ず情報共有しお、よく䜿いこなしおいる人の『うたい䜿い方』を事䟋ずしお氎平展開するずずもに、あたり䜿っおいない人ぞは再教育などの底䞊げ掻動を怜蚎しおいたす。本瀟が机䞊だけで考えた斜策を機械的にあげおも各郚門の状況にそぐわなければ効果は出たせんので、利甚率底䞊げの方法論は各郚門のキヌマンず連携しお、実態に即した察策を打ち出しおいく予定です」(森氏)

iPadぞのアプリのむンストヌルには自由床を持たせおおり、業務担圓者には積極的に新しい掻甚方法の発掘にトラむしおもらいたいず森氏は語る。各郚門の業務担圓者の声を吞い䞊げ、説埗力のあるモバむル端末掻甚の具䜓的な姿を、利甚者の䜓隓談ずしお党瀟に発信しおいくこずが、今埌のモバむル掻甚の業務定着化には䞍可欠である。iPadの導入がほが完了したこれからが「竹䞭スマヌトワヌク」の本栌始動ずなるだろう。