Sublime Text 2とは?

Sublime Text 2はWindows、Linux、Macで動作し、特にWeb開発に適したプログラマ向けのテキストエディタとして注目を集めている。プログラマ向けのテキストエディタとしてはEmacsやVimが定番だが、これらのテキストエディタからSublime Text 2に乗り換えているユーザも多いという。今回はこのSubline Text 2の人気の理由を探ってみたい。

図1 : Sublime Text 2のWebサイト

なお、Sublime Text 2は有償の製品ではあるものの、無償で無期限の評価が可能だ。継続して利用する場合はライセンスを購入されたい。

Windows環境での利用にはやや問題あり?

Sublime Text 2のWebサイトからは各プラットフォーム向けのインストーラの他、解凍するだけで利用可能なポータブル版も用意されているのでお好みのパッケージをダウンロードしてインストールしよう。本稿では64bit版Windows 7環境で動作確認を行っている。

ただし、Windows環境では日本語のインライン入力ができないという問題がある。これを解決するためのプラグインも存在するが、残念ながら64bit版のWindows 7では動作しないようだ。とはいえ日本語入力ができないわけではないし、プログラミング用途であればそれほど大きな問題はないだろう。

また、Sublime Text 2はデフォルトではShift/ JISに対応していない。これはConvertToUTF8というプラグインをインストールすることで、解決できる。

Sublime Text 2の主な機能

Sublime Text 2の見た目は一般的なタブエディタであり、操作も特に難しいことはない。カーソルキーでのキャレット移動、コピー&ペーストやアンドゥ、リドゥといった操作も通常のアプリケーションと同じだ。初めて使う場合でも基本的な操作に戸惑うことはないだろう。

図2 : 初期状態のSublime Text 2

エディタの右端にはファイル内容のサムネイルが表示され、ここをクリックしてスクロールすることもできる(非表示にすることもできる)。また、タブで複数ファイルを同時に編集できるだけでなく、ウィンドウを分割したり、サイドバーにディレクトリを登録しておきプロジェクトのように管理することも可能だ。

図3 : ウィンドウを分割したところ

図4 : サイドバーにディレクトリを登録したところ

筆者が個人的に便利だと感じたのはCTRL+P(「Goto」メニューの「Goto Anything」でも可)で表示される汎用的なジャンプ機能だ。

図5 : Goto Anything

この検索ウィンドウはデフォルトではプロジェクト内のファイルをインクリメンタルサーチして開くことができるが、「@」を入力するとファイル内のシンボル(関数名や変数名)を検索、「:」を入力すると行番号を指定してジャンプ、「#」を入力するとファイル内を検索、というように様々な用途に利用することができるのだ。

プラグインによる拡張も可能

Sublime Text 2の大きな魅力のひとつがプラグインによる拡張性の高さだ。プラグインは手動でインストールすることもできるが、Sublime Package Controlを使ってインストールするのが簡単だ。Sublime Package Controlを利用するには、まずこちらのページに表示されているワンライナーをCTRL+`で表示されるSublime Text 2のコンソールに入力してENTERキーを押下する。

図6 : Sublime Package Controlのインストール

その後、Sublime Text 2を再起動すると以下のように「Preferences」メニューに「Package Control」という項目が追加されているはずだ。このメニューを選択し、「Package Control: Install Package」コマンドを実行するとプラグインの一覧が表示されるので、インストールしたいプラグインを探して選択すればよい。

図7 : インストールするプラグインの選択

インストール可能なパッケージにはプログラミング言語のサポートからSublime Text 2上でZen CodingやGit、Mercurialなどを利用できるようにするものなど様々なものがある。自分の用途に応じたプラグインを探してみて欲しい。

まとめ

本稿では紹介できなかったが、Sublime Text 2はこの他にも入力補完やビルドシステム、スニペット、マクロ、気の利いた編集機能などプログラミングに便利な様々な機能を備えている。しかし、Sublime Text 2は高機能で拡張性が高いだけでなく、シンプルで洗練されたユーザインタフェースと扱いやすさを兼ね備えているという点も大きな魅力といえるのではないだろうか。

高機能なエディタを探しているがEmacsやVimはちょっと敷居が高い、という方には是非試してみて欲しいエディタだ。