Notionで社員一覧表を作ろう

みなさん、こんにちは。年が明けて2022年となりました。今年もこの連載を通してNotionの活用方法をたくさん紹介いたします。引き続きどうぞよろしくお願いします。→過去の回はこちらを参照。

2021年10月にNotionが日本語化されて以来、Notionの自社導入を検討する企業がより一層増えていることと思います。「2022年から心機一転、Notionに社内の情報を蓄積しよう」と考えている方もきっといらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、企業にNotionを導入したらまず初めに作りたい「社員一覧表」についてご紹介します。これからNotionを導入する企業はぜひこの記事を参考にしてみてください。もしすでに社員一覧表を作ってある場合は、プロパティ情報や見せ方など、社員一覧表をさらに進化させるヒントを探してみましょう。

社員一覧表を作るメリット

社員一覧表を作ると、まずは社員全員の顔と名前を把握することができます。ひとりひとりが自己紹介文や写真をアップしたり、入社日や誕生日を把握できるようにすることで、コミュニケーションのきっかけにもなります。部署の割り振りや異動を可視化することもできます。

また、後から入社した人にとっても、先輩社員を覚えるための良いツールとなります。

さらに、例えば社内表彰の実績を記録することで、受賞した本人の自信向上や、まだ受賞したことがない人のやる気向上につなげることができます。

社員一覧表の作り方

テーブルビューで一覧表を作る

新たに社員一覧データベースを作成します。

①ページを追加する②テーブルを選択し、新規データベースを作成する

社員情報として管理したいプロパティを作成します。なお、各社員の年齢を伏せる目的で、誕生日を全員2000年固定で登録してみます。

名前: タイトル
ふりがな: テキスト
メールアドレス: メール
部署: セレクト
誕生日(2000年固定): 日付
入社日: 日付

社員情報のプロパティを追加する

社内表彰データベースとリレーションでつなげる

ここで、新たに社内表彰のデータベースを作り、リレーションでつなげてみましょう。単なるテキストやマルチセレクトのプロパティとして用意することも可能ですが、社内表彰のような定期的に開催されるイベントはそれ自体を一覧化して振り返りやすくすると後々便利なため、別データベースを用意してリレーションでつなげます。

社内表彰データベースを用意し、社員一覧データベースとリレーションでつなげる

社員一覧データベースに社内表彰情報を表示させた

社員情報テンプレートを作る

各社員が自己紹介を書きやすいように、社員情報テンプレートを作りましょう。プロフィール写真、自己紹介文、趣味や好きなものを書けるようにあらかじめ見出しを作っておくと、社員ひとりひとりが書き込みやすくなります。

①新規ボタンの横の矢印を押し、②新規テンプレートを追加し、③自己紹介用のテンプレートを作る

ボードビューで部署ごとに表示する

部署ごとの社員一覧を可視化するには、ボードビューがおすすめです。新たにボードビューを作成し、表示するプロパティやカードプレビューの設定をして見やすくしましょう。

ボードビューで部署ごとの社員を可視化する

関数を使って情報を追加する

関数を使い、「誕生日までの日数」と「入社記念日までの日数」を算出してみましょう。誕生日当日や入社記念日当日には「誕生日🎂」「入社◯周年🎉」と表示するとわかりやすいでしょう。

ここに関数の例を記載しますが、かなり複雑で理解するのが難しいかと思います。また別の回で関数について詳細に解説いたしますので、今回は説明を割愛します。

誕生日までの日数(数値)

(formatDate(prop("誕生日(2000年固定)"), "M/D") == formatDate(now(), "M/D")) ? 0 : (if(toNumber(formatDate(dateAdd(prop("誕生日(2000年固定)"), toNumber(formatDate(now(), "YYYY"))-2000, "years"), "DDD")) - toNumber(formatDate(now(), "DDD")) < 0, dateBetween(dateAdd(prop("誕生日(2000年固定)"), toNumber(formatDate(now(), "YYYY")) - 2000 + 1 ,"years"), now(), "days") + 1, toNumber(formatDate(dateAdd(prop("誕生日(2000年固定)"), toNumber(formatDate(now(), "YYYY"))-2000, "years"), "DDD")) - toNumber(formatDate(now(), "DDD"))))

誕生日までの日数

if(prop("誕生日までの日数(数値)")==0, "誕生日🎂" , "あと" + format(prop("誕生日までの日数(数値)")) + "日")

入社記念日までの日数(数値)

(formatDate(prop("入社日"), "M/D") == formatDate(now(), "M/D")) ? 0 : (if(toNumber(formatDate(dateAdd(prop("入社日"), toNumber(formatDate(now(), "YYYY"))-toNumber(formatDate(prop("入社日"), "YYYY")), "years"), "DDD")) - toNumber(formatDate(now(), "DDD")) < 0, dateBetween(dateAdd(prop("入社日"), toNumber(formatDate(now(), "YYYY")) - toNumber(formatDate(prop("入社日"), "YYYY")) + 1 ,"years"), now(), "days") + 1, toNumber(formatDate(dateAdd(prop("入社日"), toNumber(formatDate(now(), "YYYY"))-toNumber(formatDate(prop("入社日"), "YYYY")), "years"), "DDD")) - toNumber(formatDate(now(), "DDD"))))

入社記念日までの日数

if(prop("入社記念日までの日数(数値)")==0, "入社" + format(dateBetween(now(), prop("入社日"), "years")) + "周年🎉" , "あと" + format(prop("入社記念日までの日数(数値)")) + "日")

関数を使って誕生日、入社記念日までのカウントダウンをする

これで、社員一覧表の完成です。

リンクドデータベースでいつも見るページに情報を追加する

作った社員一覧表を、いつも見るページにも表示してみましょう。リンクドデータベースを使ってフィルターやソートを工夫すると、「最近入社した人」「誕生日カウントダウン」「入社記念日カウントダウン」といった情報を抽出することができます。

誕生日カウントダウン

誕生日当日の人をお祝いしましょう。また、誕生日が近い人を把握して、プレゼントの用意をしましょう。

リストビューで表示
フィルター: 「誕生日までの日数(数値)」が「30」以下
並び替え: 「誕生日までの日数(数値)」の「昇順」

入社記念日カウントダウン

誕生日同様、入社記念日当日の人をお祝いしましょう。また、入社記念日が近い人を把握して、プレゼントやセレモニーの用意をしましょう。

リストビューで表示
フィルター: 「入社記念日までの日数(数値)」が「14」以下
並び替え: 「入社記念日までの日数(数値)」の「昇順」

いつも見るページに最近入社した人や誕生日・入社記念日カウントダウンを表示

いかがでしたか。Notionで社員一覧表を作ることで、顔と名前を覚えるだけでなく、誕生日などの会話のきっかけとなる情報を表示することができました。

今回の社員一覧表テンプレートをこちらに用意しました。画面右上の「複製」からご自身のNotionに取り込んで使うことができます。

田原聖悟

たはらしょうご

Twitter:@shogocat この著者の記事一覧はこちら

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社員一覧表を作るメリット