前回は「Flow」で、プロンプトから動画を作成・編集する方法について説明しましたが、これだけではGeminiなどと同様に、8秒程度の短い動画しか作成することができません。そこで今回は「シーンビルダー」という機能を使って、より長尺の動画を作成する方法について説明しましょう。「Google Workspaceをビジネスで活用する」の過去回はこちらを参照。
シーンビルダーを使えば動画の編集ができるだけでなく、風景や登場人物など、基となる動画の内容をくみ取って動画の続きを生成したり、新しいシーンに遷移して動画を生成したりすることが可能になります。そこでこれをうまく活用すれば、AIを用いながら一貫性のある長い動画を作成できる訳です。
シーンビルダーの利用方法
シーンビルダーを使うには、まず基となる動画を作成する必要があります。前回同様にプロンプトを入力するなどして動画を生成すると、動画のプレビューに「シーンに追加」というボタンが現れるので、これをクリックしてください。
するとシーンビルダーの画面に遷移します。シーンビルダーの基本的な使い方は一般的な動画編集ツールと大きな違いはなく、動画を再生しながら左右の白いバーをドラッグして動画の長さを調節したりできるのですが、大きく異なるのは追加したシーンの右隣にある「+」ボタンです。
このボタンを押すと「拡張」「移動」の2つのメニューが現れ、AIによって新たなシーンを追加できるのですが、どちらを選ぶかで追加の方法が異なります。
「拡張」は、プロンプトで指示をすることにより、現在選択しているシーンの続きを作成する仕組み。先のメニューでこちらを選ぶとプロンプトの入力が求められるので、動画の続きとなる内容を入力します。
その後、しばらく待つとプロンプトの内容に従って続きの動画が生成され、シーンとして追加されます。
一方の「移動」は、現在の動画の内容を継承しながら、場面を転換した動画を作成する仕組み。こちらを選んだ後も「拡張」と同様に、新たな場面の動画の内容をプロンプトで入力します。
しばらく待つと、プロンプトの内容に従い場面を転換した動画を生成し、新しいシーンとして追加してくれます。
「移動」を利用するにはモデルを「Veo 3.1 - Quality」に
ただし現状は「移動」を利用するには、動画生成のモデルを「Veo 3.1 - Quality」にする必要があり、初期設定で用いられている「Veo 3.1 - Fast」では使うことができません。
そして「Veo 3.1 - Quality」で動画を生成するには、前回も触れた通り100クレジットを費やすこととなるため、本格的な動画の生成にはやはり、より多くのAIクレジットが利用できる「Google AI Ultra for Business」などの契約が必須といえます。
なお、動画生成モデルを変更するには、まずプロンプトを入力するテキストボックスの上にあるモデル名をクリックします。すると動画の向きや比率、同時に生成する数などを設定するメニューが現れるので、ここで「モデル」の項目をクリックしてください。
その後、必要なモデルをクリックすれば、生成するモデルを変更できます。変更できるモデルは契約するエディションやプランによって変わることに注意が必要です。
実際に動画を生成してみると、「Veo 3.1 - Fast」では「拡張」で追加した動画の間が不自然になることも多く、動画として見せられる水準にするには何らかの工夫が必要な感があります。
撮影が不要で本格的な動画作成ができるFlowの実力はかなりのものと感じますが、現時点で本格的な動画作成をするには、やはり「Veo 3.1 - Quality」での生成が不可欠といえ、相応のコストがかかることには十分注意すべきでしょう。








