生成したコードについて解説してもらう
Copilot Chatでは、プログラムのコードを生成するだけでなく、その中身を解説してもらうこともできる。ときには、AIが生成してくれたコードがすぐには理解できないこともあるだろう。そんなときはチャットで解説を依頼してみることをお勧めする。
例えば、今回作成した計算機アプリの場合、次のように質問してみたらどうだろうか。
このコードの動作原理を詳しく説明してください。
特にイベント処理とDOM操作の部分については丁寧に説明してください
すると、Copilot Chatは全体の流れを次のように解説してくれた。
このコードは、シンプルな電卓の動作をJavaScriptで実現しています。
特にイベント処理とDOM操作について、以下のように動作します。
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1. DOMContentLoadedイベント
・document.addEventListener('DOMContentLoaded', function () { ... });
・ページのHTMLがすべて読み込まれたタイミングで、内部の処理が実行されます。これにより、HTML要素が確実に取得できるようになります。
2. DOM要素の取得
・getElementByIdやquerySelectorAllを使って、HTML内の各ボタンや表示エリア(input要素)を取得しています。
・display: 計算結果や入力内容を表示するエリア
・numberButtons: 数字ボタン(0~9)
・operatorButtons: 演算子ボタン(+, -, ×, ÷)
・equalButton: =ボタン
・clearButton: Cボタン
3. 数字ボタンのイベント処理
・numberButtons.forEach(button => { ... });
・各数字ボタンにclickイベントリスナーを追加しています。
・ボタンがクリックされると、そのボタンのdata-number属性から数字を取得し、display.value(表示エリア)に追加します。
4. 演算子ボタンのイベント処理
・operatorButtons.forEach(button => { ... });
・各演算子ボタンにclickイベントリスナーを追加しています。
・ボタンがクリックされると、そのボタンのdata-operator属性から演算子(+, -, ×, ÷)を取得し、display.valueに追加します。
5. =ボタンのイベント処理
・equalButton.addEventListener('click', function () { ... });
・=ボタンがクリックされると、現在のdisplay.valueを計算式として評価します。
・まず、×を*、÷を/に置換し、JavaScriptの演算子に変換します。
・eval関数で式を計算し、結果をdisplay.valueに表示します。エラーが発生した場合はErrorと表示します。
6. Cボタンのイベント処理
・clearButton.addEventListener('click', function () { ... });
・Cボタンがクリックされると、display.valueを空文字にして表示エリアをクリアします。
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まとめ
このコードは、各ボタンにイベントリスナーを設定し、クリック時に表示エリア(input要素)の値を操作することで、電卓の基本的な動作を実現しています。DOM操作は主にgetElementByIdやquerySelectorAllで要素を取得し、valueプロパティを通じて表示内容を更新しています
このように、チャットでの質問もうまく組み合わせることで、コードの理解を深めながら開発を進めることができる。
次のように依頼すれば、コード内に直接コメントとして解説を挿入することもできる。
この解説をコード内にコメントとして挿入してください
script.jsは次のようにコメント付きになり、後から自分で書き換えるときにも内容が理解しやすくなった。
// ページのHTMLがすべて読み込まれたタイミングで処理を開始
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function () {
// DOM要素の取得
const display = document.getElementById('display'); // 表示エリア
const numberButtons = document.querySelectorAll('[data-number]'); // 数字ボタン
const operatorButtons = document.querySelectorAll('.operator'); // 演算子ボタン
const equalButton = document.getElementById('equal'); // =ボタン
const clearButton = document.getElementById('clear'); // Cボタン
// 数字ボタンのイベント処理
// 各数字ボタンがクリックされたとき、その数字を表示エリアに追加
numberButtons.forEach(button => {
button.addEventListener('click', function () {
display.value += button.getAttribute('data-number');
});
});
// 演算子ボタンのイベント処理
// 各演算子ボタンがクリックされたとき、その演算子を表示エリアに追加
operatorButtons.forEach(button => {
button.addEventListener('click', function () {
display.value += button.getAttribute('data-operator');
});
});
// =ボタンのイベント処理
// =ボタンがクリックされたとき、表示エリアの式を計算し結果を表示
equalButton.addEventListener('click', function () {
// ×, ÷ を JavaScriptの演算子に変換
let expression = display.value
.replace(/×/g, '*')
.replace(/÷/g, '/');
try {
// evalで式を計算し、結果を表示
// eslint-disable-next-line no-eval
const result = eval(expression);
display.value = result !== undefined ? result : '';
} catch (e) {
// 計算できない場合はError表示
display.value = 'Error';
}
});
// Cボタンのイベント処理
// Cボタンがクリックされたとき、表示エリアをクリア
clearButton.addEventListener('click', function () {
display.value = '';
});
});
今回は、簡単な計算機アプリを作りながら、Copilot Chatでアプリ開発を進める手順を学習した。Copilot Chatは、単にコードを生成するだけでなく、コード修正やファイルの分割、コードの解説などにも対応できる。この調子で、次回は、外部のサービスとも連携した天気予報アプリの開発にチャレンジしてみよう。