原口 豊(はらぐち・ゆたか)
大手証券会社システム部に在籍後、1998年ベイテックシステムズを設立し社長就任。2008年に、いち早くクラウドコンピューティングの可能性に注目し、サービスの提供を開始、GoogleAppsの導入サポート実績はこれまで250社以上。「サテライト・オフィス」ブランドで多数のテンプレートを無償提供するなど、GoogleAppsの普及に尽力。GoogleEnterprise Day 2009ではパートナーアワードを受賞した。

Q81 メールマガジンの配信はできますか?

同じドメイン内でのメールは無制限ですが、社外に送るメールは配信数に制限があります。基本的にはメールマガジンの配信を目的に開発されたものではないので、できれば専用ASPなどの利用をオススメしたいですね。

Q82 Gmailを用いてFAX送受信はできますか?

Gmailの標準機能ではありませんが、外部のFAXサービスと連動することでメールによるFAX送受信が可能です。これにより、オフィス内のペーパーレス化で保管スペースやコストの削減が図れることに加え、各担当者に対する振り分けなど作業面の効率化も期待できます。

Q83 Gmailのメールデータが外部に漏れることはないのですか?

Gmailでは高度なセキュリティ機能に加えて、独自技術によりメールが分散保管されています。例えば、私1人分のメールでも世界各国のサーバに分けて保存されており、これを高度な検索技術によって受信トレイに統合表示しているわけです。これにより、ハッキングなどの被害から重要なメールデータを保護してくれるのはもちろん、各サーバは二重化、三重化されているため、テロなどの破壊活動が発生した場合でもデータは保持されます。また、Gmailから直接送受信するのではなく、社内のフィルタやスパム対策を経由することも可能です。

Q84 見栄えの良い企業サイトをGoogle Appsで構築できますか?

Google Appsにおけるサイトの構築方法は、Googleサイトを使う方法とGoogle App Engineを用いる方法の2種類があります。Googleサイトでは簡単かつスピーディーに作成できる反面、凝った作り込みまでは行えません。細かなデザインを反映させたい場合は、正式販売代理店にGoogle App Engineでのサイト構築を依頼するとよいでしょう。ちなみに、当社のサイトもGoogle App Engineで構築したものです。

Q85 プロジェクト管理はできますか?

Googleドキュメントのスプレッドシートにはガントチャートとタイムラインのガジェットが用意されているので、これらをうまく活用すればプロジェクト管理も可能になります。

Q86 ワークフローは作成できますか?

Google Appsの標準機能で作成することはできませんが、正式販売代理店が提供しているアドオンツールを導入することで可能になります。

Q87 セミナー集客や問い合わせ用のアンケートはできますか?

Googleドキュメントのフォームとスプレッドシートを利用すれば、簡単にアンケートを作成できます。ただし、入力チェックを強化したり、確認メールを送ったりといった詳細な機能が必要な場合は、正式販売代理店のサービスをご利用ください。

Q88 社内システムの新規構築するにはどれくらいの期間が必要ですか?

Google Appsのサービス開始までが1~3日程度で、その後にアカウントの作成やメール移行、カレンダーのセットアップなどを行います。シンプルな構成の企業であれば、Google Appsが開通した当日から使えるようにすることも可能です。

Q89 社内システムの移行にはどれくらいの期間が必要ですか?

環境によって異なりますが、シンプルな構成の企業であれば約1週間、標準的な企業であれば既存のメールやカレンダーなどの移行を含めて1ヵ月程度と考えてください。これにワークフローなどを含めると2ヵ月程度かかるケースが多いです。

Q90 Google Appsでタイムカードの管理ができるって本当ですか?

正式販売代理店が提供するサービスを使うと、タイムカードの管理も可能になります。例えば、弊社のサービスではタイムカード&勤怠管理ソフトをPCにインストールし、FelicaをスキャンすることでGoogleドキュメントのスプレッドシートに打刻されます。また、お知らせメールの送信やログの保存なども行えます。

Q91 Google Appsでシングルサインオンは使えますか?

シングルサインオンとは、1度の認証処理ですべての機能を利用できるようにするシステムです。シングルサインオンを導入すると、Active DirectoryにログインしていればGoogle Appsにも自動でログインできるようになります。ユーザーの利便性向上はもちろん、社外から使えなくすることでセキュリティ強化が図れるというのが、企業にとって最大のメリットでしょう。詳細は正式販売代理店にお問い合わせください。

Q92 シングルサインオンでもアクセス権制御はできますか?

シングルサインオンを導入すると基本的には社外から利用できなくなりますが、営業や経営者層など特定のメンバーだけ社外利用を有効にすることも可能です。さらに、ケータイの端末IDを基にしたアクセス権制御も行えます。

Q93 Active DirectoryやLDAPとのシングルサインオンは可能ですか?

Active DirectoryやLDAPとの連携に加え、CRMなど社内システムとのAPI連携が可能です。また、スプレッドシートによるアカウント管理、許可ユーザーと非許可ユーザーの振り分けも行えます。

Q94 IP制限はかけられますか?

正式販売代理店が提供するゲートウェイ機能を使うと、アドオンソフトによるIP制限がかけられます。非許可ユーザーにGoogle Appsを使わせないといった用途だけでなく、ログインログの収集、定期的なパスワード変更、ログイン端末やログイン時間帯の制限なども可能です。

Q95 他社製グループウェアから乗り換えるメリットは何でしょう?

例えば国産のグループウェアは、細かな使い勝手や好みによる差はありますが、社内からしか使えないのが最大の課題です。Webメールの機能も、同時利用者が多くなるとハードウェアのパフォーマンスがネックとなります。

対するGoogle Appsはどこからでも自由にアクセスできる利便性を備えています。同じような理由から、最近ではLotus Notesからの移行事例も増えています。しかし、現状で完全な移行ツールは存在せず、顧客ごとの個別対応となるので、詳細は正式販売代理店に問い合わせてください。

Q96 Google Appsでコストを削減できますか?

多くの企業では国産のグループウェアを利用している場合と比べて約半分までコストを削減できます。環境によっては4分の1から8分の1までコストを減らせる場合もあるので、コスト削減にお悩みの方はぜひご相談ください。

Q97 Google Appsを組織管理に使いたいのですが

Google Appsはまだ組織情報に関して若干弱い部分があるので、正式販売代理店が提供する組織アドオンツールを利用すると効率的な組織管理が可能になります。

Q98 ActiveDIrectoryとGoogle Appsのアカウント管理を同期させることは可能ですか?

Google Appsの標準機能ではありませんが、正式販売代理店が保有するアドオンツールを導入することで同期が行えます。

Q99 Google Appsの生産性をさらに向上させる方法はありますか?

Google Appsとスマートフォンを併用すると、生産性が飛躍的に向上します。私自身の経験でも2倍以上の生産性向上が期待できますので、ぜひお試しください。

Q100 Google Appsに関する疑問をもっと聞きたいのですが

Google Appsの利用にあたって「正式に問い合わせるほどでもないけれどココが知りたい」という疑問が出てくると思います。そこで、当社では新たにtwitter経由でGoogle Appsの疑問に答える試験的な取り組みを開始しました。質問の数や時間帯によってすべての疑問に回答できるかわかりませんが、皆さんも気軽に「sateraito_jp」をフォローしてみてください。