サイバーセキュリティ業界には人材にまつわる課題があります。インフラストラクチャ担当とセキュリティ担当、あるいはIT部門と経営陣の間に隔たりがあります。
同じITチームでもセキュリティ担当は脅威、脆弱性、セキュリティ戦略についてよく理解している一方、インフラストラクチャ担当は安定稼働、平常時の運用に徹することを目的としていて、セキュリティに対しては理解をしていない場合があります。
また、経営陣はビジネスの全体像と投資すべき分野を把握していますが、サイバーセキュリティの微妙なニュアンスを理解していない可能性があります。ビジネスリーダーとして当然リスクを回避しようとする彼らは、攻撃を受ける可能性が低いと考える場合、組織を保護するためのさらなる支出を避けようとするのは珍しいことではありません。
しかし、ランサムウェア攻撃やサービス停止といったシステム障害が絶えない現状を見ると、企業が攻撃を受けるかどうかではなく、いつ、何度攻撃を受けるかが問題なのです。IT部門がインフラを適切にモダナイゼーションするには、予算を握っている経営層がと協力する必要があります。