容量管理

シリーズ2回目の今日は、メールアーカイブが登場した当時、その普及を進めた要因と、そのニーズが現在も存在するのかどうかについて解説します。

容量管理というニーズ

容量管理は、アーカイブを行う一番の理由であり、現在もこのニーズは存在します。実際、すべてのメールを長期間にわたってライブ環境に保持しておくのは現実的ではありません。データ量の増大に伴って、取得、検索、インデックス付け、バックアップにかかる時間も長くなり、システムリソースの消費量も増えるのでコストが膨らみます。

すべてを保持するアプローチの問題点

パフォーマンス

Exchangeやファイルシステムに保存されているデータ量が増えると、取得、インデックス付け、バックアップなどの操作にかかる時間が長くなります。リソースの消費量も増えるので、ITとユーザ両方のパフォーマンスに影響が発生します。

コスト

ストレージコストは低下を続けているものの、それを上回る速度でデータ容量が増大を続けているので、インフラや運用コストも増える一方です。

非効率的

メールなどの非構造型データは、最適化によりストレージ容量を圧縮することができないため、実際よりも大量のサーバ容量を消費してしまいます。

重複

メールなどの非構造型データには重複部分が多く含まれています。不必要な重複データは、ストレージ容量が大幅に増大する原因になっています。

有用性

大量のデータを検索すると結果を得るまでの時間が長くなり、ユーザの貴重な時間とリソースが無駄になります。

アーカイブという解決策

メールボックスアーカイブは、アクセス頻度の低いデータをライブのメール環境から別の場所に移し、必要に応じて取得できるようにするソリューションです。ユーザは、既存のメールクライアントアプリケーションを使用して、メールと添付ファイルにアクセスします。

容量管理にアーカイブを利用することにより、総所有コストの節減だけでなく、エンドユーザに対するサービス向上も実現できます。

容量管理のメリットとは?

コスト削減

データの量と保存に必要な容量の低減は、継続的に発生する運用コストとインフラコストを節約するだけでなく、情報開示の法規制への対応や検索にかかるコストも低減できます。

パフォーマンスの向上

データ量を減らすことは、Exchangeサーバとファイルサーバの全体的なパフォーマンス向上につながります。IT管理者にとってはデータ管理が簡単になるというメリットがあり、エンドユーザにとっては検索を高速実行できるというメリットがあります。

バックアップの簡素化

Exchangeに保存されるデータ容量が小さくなるほど、バックアップにかかる時間も短くなるので、システムリカバリは短時間で簡単に操作を完了できます。

クォータが不要

保存するデータ容量が小さくなると、メールボックスのクォータの制限なくメールを保存しておくことができ、PSTファイルも不要になります。

C2Cの容量管理

C2Cの容量管理ソリューションは、社内で扱う非構造データの容量を低減し、継続的なデータ管理作業を簡素化するための多彩な機能を備えています。

具体的には、セカンダリストレージへのアーカイブ、圧縮、重複排除、保持管理などの機能があります。バラクーダネットワークスのポリシーベースのアプローチは操作が簡単で、メールとファイル容量を一貫した方法で効率的に管理できます。

次は、コンプライアンスに関する課題をアーカイブで解決する方法についてお話します。

※本内容はBarracuda Product Blog 2014年9月4日Reasons to Archive – Capacity Managementを翻訳したものです。

本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』11月10日付の記事の転載です。