美少女フィギュアの造形を続けていきましょう。今回から、下半身の制作に入っていきます。まず、木工用エポキシパテで、下半身の芯を作ります。

まずは下半身の芯を制作

冬場は寒くて、パテが固まり難いと思われていますが、冬には強い味方があります。それは、ストーブです。ストーブの前に置く事によって、夏よりも効果的に作業を進められます。ただし、練ったばかりのパテを、火に近づけすぎると、膨張するので注意してください。

ストーブはパテを硬化させるための強い味方

パテが固まったら、スカルピーを盛ります。温かいうちに盛るとスカルピーの食い付きが良いです

パテがまだ暖かいうちに、スカルピーを盛りつけていく

造形の注意点は、上半身と同じです。筋肉と、骨と、脂肪と、皮、それに加えて足はストッキングを履いている設定なので、その辺りも考慮しつつ片足ずつ作ります。両足一遍でももちろん良いのですが、片足を「もち手」として使用するために、片方ずつ造形します。ストッキングのシワも、この時点でモールドしてしまいます。

ストッキングのモールド(シワ)まで造形

現実には、こんなにシワの寄るストッキングなんてないですし、そのような穿き方もありません。ようするに、シワは嘘のモールドなのですが、これがないと逆に不自然になります。このように、あえて、現実には存在しないモールドを入れることで、よりリアルに感じられる場合も立体造形ではあります。次回、さらに造形を進めていきます。

安藤賢司
バンダイ『S.I.C』シリーズなど、多数のハイエンドな玩具の原型を担当。「原型師がマスプロダクツ製品のパッケージに名前を刻まれる」という偉業を成し遂げ、「玩具原型」の認識を「作品」のレベルまで高めた。『S.I.C』シリーズ最新作の原型を常に製作中。某ゲームのキャラクターデザインもやってます

次回、いよいよ下半身完成? 安藤がさらなる造形テクニックを披露!