造形したフィギュアのボディ前側をオーブンで焼き終えたら、背中側を作る予定ですが、とりあえずは、ボディを焼いている間に「手」を作りましょう。今回は、あえて、あまり一般的でないやり方でトライしてみました。芯を使わず、スカルピーのムク(塊)で造形するという方法です。まず、スカルピーを左下の画像のようにします。平たい部分が手首から先になります。そこに、カッターで切れ目を入れると、右下のような手の原型となります。

単なる塊が、なんとなく手のような形に

これを指で摘んだり、スパチュラで撫でて手にしていきます。ちなみに、以前造形した顔との対比はこれくらいです。

大きさはこれぐらい

手にも「表情」をつけていきます。芯が入っていないので、形が定まり難いのですが、その分、自由に造形できます。

ここまでリアルに出来ます

焼いた後にも修正は行いますが、とにかく焼く前に納得いくまで作りこみます。こうして、左右の手首を作りました。

美少女フィギュアの両手が完成

完成した手をオーブンで焼いている間に下半身の芯を盛り付けます。本体の芯が少し長かったので修正しました。今回は、ここまでです。次回、下半身を造形していきます。

下半身の造形に入っていく

安藤賢司
バンダイ『S.I.C』シリーズなど、多数のハイエンドな玩具の原型を担当。「原型師がマスプロダクツ製品のパッケージに名前を刻まれる」という偉業を成し遂げ、「玩具原型」の認識を「作品」のレベルまで高めた。『S.I.C』シリーズ最新作の原型を常に製作中。某ゲームのキャラクターデザインもやってます

次回も壮絶なレベルの造形テクニックが披露される