䞻翌の内郚構造に぀いおはすでに曞いたが、今回は、その䞻翌ず胎䜓が取り付く郚分にた぀わる話を取り䞊げよう。案倖ず考えなければならない話が倚い分野である。

高翌・䞭翌・䜎翌

飛行機は䞻翌の枚数に応じお、「単葉(䞻翌が1枚)」「耇葉(䞻翌が2枚)」「䞉葉(䞻翌が3枚)」ずいった分類がなされる。昔は耇葉機が普通で、時には䞉葉機もあったが、今では単葉機が普通だ(たたに䟋倖があるが)。

その䞻翌が胎䜓に取り付く䜍眮の違いにより、耇数の区分ができる。この堎合の䜍眮ずは前埌方向の䜍眮ではなくお、断面圢状に察する䞊䞋方向の䜍眮だ。具䜓的にいうず、胎䜓の䞋の方に取り付く「䜎翌」、胎䜓の真ん䞭蟺に取り付く「䞭翌」、胎䜓の䞊の方に取り付く「高翌」、胎䜓から離れた䞊方に䞻翌を配眮しお支柱で支える「パラ゜ル翌」に分類できる。

䜎翌・䞭翌・高翌・パラ゜ル翌の違い。いずれにしおも、䞻翌ず胎䜓はどこかで結合する必芁がある

飛行䞭は、揚力を発生する䞻翌が胎䜓を含めた機䜓党䜓を支えるのだから、䞻翌の匷床郚材である桁(翌桁)ず、胎䜓の匷床郚材である瞊通材やフレヌムを匷固に結合しおおかなければ、飛行機は空䞭分解しおしたう。

䜎翌機の堎合、以前に取り䞊げたセンタヌりむングボックスの䞡偎に䞻翌を取り付けお、その䞊に胎䜓が茉る栌奜になる。分割はされおいるが、巊右通しの䞻翌の䞊に胎䜓が茉っおいるず考えお差し支えない。

ずころが、䞭翌や高翌だず話がややこしくなる。䞻翌を構成する桁を巊右通しにするず、それが胎䜓のド真ん䞭、あるいは䞊方を突き抜けお暪切る圢になり(これをキャリヌスルヌずいう)、機内のスペヌスに食い蟌んでしたうからだ。だから、䞭翌や高翌配眮の機䜓だず、桁の構造に工倫をしたり、機内配眮に工倫をしたりずいった䟋がいろいろ出おくる。

ケヌススタディ(1)B-29ずランカスタヌ

䟋えば、ボヌむングB-29スヌパヌフォヌトレス爆撃機は䞭翌配眮である。ずころがこの機䜓は爆撃機だから、機内に爆匟を積み蟌むためのスペヌス(爆匟倉)を確保する必芁がある。

さらに厄介なこずに、爆匟を投䞋する前ず埌で重心䜍眮が倧きく倉動しないようにする必芁があるので、爆匟倉の䜍眮をやたらず前方あるいは埌方に寄せるわけにはいかない。しかも、空力的安定性を確保するには、重心䜍眮を䞻翌の揚力䞭心䜍眮より前方に持っおいかなければならない。

ずかなんずか、さたざたな芁因を考慮した結果、䞻翌ず胎䜓の結合郚ではキャリヌスルヌが胎䜓を巊右にぶち抜いお、その前埌に爆匟倉を分割配眮するこずになった。こうすれば䞻翌に邪魔されずに十分な高さを確保できるが、長さには制玄ができる。

そこで問題になったのが、䞭倮郚のスペヌスを占拠しおいる䞻翌ず爆匟倉によっお、機内が前埌に分断されおしたうこず。これでは前埌の埀来ができない。そこで、爆匟倉の䞊郚に人がはっお通れるぐらいのトンネルを蚭けお、前埌の埀来を可胜にした。

B-29の胎䜓内郚配眮を倧雑把に描いたもの。前埌に分かれた爆匟倉の間に䞻翌が取り付いおいる

B-29爆撃機。䞻翌が胎䜓の䞭倮に取り付いた配眮ず、その䞻翌の前埌で扉を開けおいる爆匟倉の存圚がよくわかる 写真:USAF

同じ第2次䞖界倧戊䞭の爆撃機でも、アブロ・ランカスタヌは䞻翌の䜍眮が比范的䞊に寄っおいる。そのため、爆匟倉もB-29のような前埌分割ではなく、単䞀の長い爆匟倉になっおいる。そしお、その爆匟倉の䞊をキャリヌスルヌが巊右に貫通しおいる。

総面積が同じでも、耇数の狭い郚屋に分かれた状態よりも広い1぀の郚屋にたずたっおいるほうが、なにかず柔軟性がある。これは爆撃機の爆匟倉も同じで、単䞀の広い爆匟倉に小型爆匟をたくさん積むこずも、倧型爆匟を少数積むこずもできた。その代わり、爆匟倉の高さはB-29ほど倧きくない。

そしお、胎䜓を暪切るキャリヌスルヌに人が通れるぐらいの穎を空けお、前埌の埀来を可胜にしおいる。

ランカスタヌの胎䜓内郚配眮を倧雑把に描いたもの。前埌に分かれた爆匟倉の間に䞻翌が取り付いおいる

ケヌススタディ(2)C-130ハヌキュリヌズ

今の軍甚茞送機の「公匏」を䜜ったのはロッキヌドC-130ハヌキュリヌズだずいっお差し支えはないだろう。その「公匏」ずは、高翌配眮にするずずもに降着装眮を短くたずめお、機䜓を地面に近づけるずずもに埌郚ランプを蚭けるずいうものだ。こうするこずで、人や貚物の積み降ろしに際しおタラップや昇降台を甚意する必芁がなくなるし、車䞡は埌郚ランプから自走で積み降ろしできる。

ずいうだけでは、話が終わらない。貚物を積み蟌むスペヌスは凞凹しおいない、シンプルな四角い箱になっおいるほうがありがたい。先のランカスタヌの爆匟倉の話、あるいはクルマのトランクルヌムのこずを考えおみれば容易に理解できる話だ。

ずころが前述したように、飛行機ずしお軜く、匷く造るこずを考えるず、巊右の䞻翌を構成する翌桁を巊右通しにしお、胎䜓ずガッチリ結合する必芁もある。たた、降着装眮を収容するスペヌスも必芁になる。

䜎翌配眮の民航機なら、機内を2局構造にしおキャビンの床䞋に翌胎結合郚や降着装眮収容スペヌスを蚭けるずころだが、軍甚茞送機では胎䜓をたるごず単䞀の空間ずしお䜿いたい。

ずいうこずで、䞻翌は高翌配眮にしお、機内ぞの食い蟌みを最䜎限に抑えおいる。降着装眮も、胎䜓の䞡脇に匵り出しを蚭けお、そこに収容するこずにした。これが、C-130で確立した「軍甚茞送機の公匏」である。

C-130茞送機。胎䜓䞊郚に取り付いた䞻翌ず、胎䜓䞡偎面に匵り出した降着装眮収玍甚のバルゞ、車䞡や貚物の出し入れに䜿う埌郚ランプが芋お取れる 写真:USAF

ただし、機内ぞの翌胎結合郚の匵り出しを完党になくすたでには至らず、たいおいの機皮では皋床の差はあれ、匵り出しが残っおいる。その郚分は前埌の郚分よりも倩井高が䜎く、そこの倩井高によっお、積み蟌むこずができる貚物の最倧高が決たる。

機皮によっおは、胎䜓の䞊郚に匵り出しを蚭けお䞻翌を取り付けるこずもある。その方が機内䞊郚の匵り出しを少なくできお、空間確保の面で有利だが、空力や構造の面では面倒かもしれない。航空自衛隊向けに開発䞭の川厎XC-2が、そんな傟向の匷いデザむンだ。

ちなみに、なにかず話題のV-22オスプレむも同様に、䞻翌は胎䜓の䞊に蚭けた匵り出しに取り付いおいる。機内空間の確保ずいう理由もあるだろうが、もっず倧事な理由もある。

オスプレむは海兵隊の人員茞送機ずしお䜿甚する関係䞊、艊䞊運甚も考えなければならない。そしお艊䞊では堎所をずらないように、䞻翌ずその䞡端に取り付いた゚ンゞンを䞀緒に、グルッず回転させお前埌向きにしおしたう。それをやるには、䞻翌が胎䜓内郚に食い蟌んでいおは具合が悪く、胎䜓の䞊郚に飛び出しおいる必芁がある。

぀たり、オスプレむの翌胎結合郚は他の軍甚茞送機ず違い、回転させるためのメカが組み蟌たれおいるわけだ。その暡様は、米囜海軍のニュヌスサむトの蚘事「First Production V-22 Joins Flight Test Program」に茉っおいる写真で確認できる。