アプリズムは10月23日、尼崎市内で運行する一部のバス車両に乗降客調査プロダクト「B-RIO」を導入し、2026年10月からODデータの取得を支援していると発表した。

車内に設置したAIカメラを活用し、利用者の乗車停留所と降車停留所の組み合わせを継続的に取得する。取得したデータは、路線や運行内容の検討などに活用する。

  • サービスイメージ

尼崎市内の一部バスに「B-RIO」、AIカメラで乗降状況を把握

アプリズムは、尼崎市内で運行している一部のバス車両に乗降客調査プロダクト「B-RIO」を導入した。2026年10月からODデータを取得する事業を支援している。

ODデータは、利用者の乗車停留所と降車停留所の組み合わせを示すデータである。「B-RIO」の導入により、どの停留所から乗車し、どこで降車したのかという利用実態を可視化できる。取得したデータは、路線や運行内容の検討に活用する。

今回の取り組みは、尼崎市と市内のバス事業者が連携して実施する。アプリズムはデータ取得に関する支援を担う。

人手による一時的な調査から、AIカメラによる継続的なデータ取得へ

地域公共交通における路線や運行内容の検討には、利用者の乗降状況を継続的かつ客観的に把握することが重要だという。

従来の乗降客調査では、調査員がバス車両に乗車して利用状況を確認していた。そのため、調査を実施できる期間や回数に限りがあった。

「B-RIO」では、車内に設置したAIカメラで乗降状況を継続的に取得する。取得した情報は、停留所間の移動を示すODデータとして可視化する。

これにより、一時点の調査だけでは把握しにくかった利用状況の変化を、継続的なデータから検討できる環境を整える。取得データは、利用実態に応じた路線や運行内容を検討する際に活用。公共交通サービスの利便性向上にも役立てる考えだ。

ICカードを使わない乗客も対象、乗降状況をカウント

「B-RIO」の特徴の1つが、ICカードを利用しない乗客の乗降状況もカウントできる点だ。ICカードの利用履歴だけでは把握できない利用者も対象にできる。

また、人手による一時的な調査ではなく、乗車停留所と降車停留所の組み合わせを継続的に把握できるとしている。

こうしたODデータを継続的に取得することで、利用状況の変化を踏まえた路線や運行内容の検討につなげたい考えだ。

カメラ映像は録画・保存せず、乗降データへ変換

「B-RIO」はプライバシーにも配慮した仕組みを採用する。アプリズムによると、カメラで取得した映像は録画・保存しない。映像を乗降状況の把握に必要なデータへ変換するという。

同社は、取得したデータを路線や運行内容の最適化に向けた検討などに活用するとしている。市民や利用者にとって使いやすく、持続可能な地域公共交通の実現につなげたいという。