サイボウズは4月10日、愛媛県松前町と連携協定を締結し、地域全体で「kintone(キントーン)」を活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む共同実証実験「チームワークシティまさきプロジェクト」を開始したことを発表した。

プロジェクトは3年間の実施を予定しており、町内の行政・団体・住民がkintone上で情報共有やチームワークを発揮できるモデルの構築を目指す。

  • 締結式の様子(写真左から)松前町長 田中浩介氏、サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏

    締結式の様子(写真左から)松前町長 田中浩介氏、サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏

連携協定締結の背景

サイボウズは「チームワークあふれる社会を創る」をパーパスに掲げ、情報共有や対話を促進するクラウドサービスの開発と提供を通じて、企業や組織のチームワーク向上に取り組んでいる。

しかし、真にチームワークあふれる社会を実現するためには、ツールの提供にとどまらず、地域社会における仕組みや文化づくりへのアプローチが不可欠となる。この考えのもと、サイボウズでは2025年7月に「チームワークあふれるまちづくり室」を新設。ITを活用した情報共有と対話によって地域全体が一つのチームとして機能する「チームワークあふれるまち(チームワークシティ)」の実現に取り組む。

松前町では「生きる喜び あふれる まち まさき」を将来像に掲げ、(1)人口減少・少子高齢化、(2)防災・安全対策、(3)ICT / AIを活用した高度情報化対応、(4)子育て支援と学びの充実、(5)地域共生社会の構築、(6)循環型社会づくり、(7)持続可能な地域運営といった課題への対応を重視している。

こうした松前町の課題認識と、サイボウズの「チームワークあふれるまち(チームワークシティ)」構想が合致したことから、双方で連携協定を締結し、共同実証実験として「チームワークシティまさきプロジェクト」の開始に至った。

このプロジェクトでは、kintoneをはじめとするサイボウズ製品を活用し、地域全体のDXを通じて「チームワークあふれるまちづくり」の実現を目指すとのことだ。

パイロット試行の成果(2026年1月~3月実施)

連携協定の締結に先立ち、「チームワークシティ」構想の実現可能性を検証するため、両者は2026年1月~3月にかけて町内の役場および地域団体を対象としたパイロット試行を実施した。

kintoneを活用した業務効率化の取り組みにより、役場内では年間約1000時間の工数削減や約2500枚のペーパーレス、約2000万円の委託費削減が見込まれるなど、一定の効果が確認されたという。

また、役場外でも町立保育所、指定管理事業者(公園・体育館・文化センター)、お祭り(まさきエンタメフェスタ)実行委員会などでの業務効率化やコミュニケーション機会の創出が進み、kintone活用の広がりによる地域協働の可能性が示された。