弥生は4月9日、クラウド勤怠管理システム「弥生勤怠 Next」の単体提供を開始したことを発表した。これまではクラウド給与サービス「弥生給与 Next」と合わせて提供していたが、単体での提供開始により、勤怠管理のみを導入したい中小企業にも柔軟に利用サービスを選択できるようになる。
初期設定費用は0円で、従業員1人当たり月額300円から。初期設定の不安を解消する「初期設定・運用開始パック」を有償オプションで提供する。オプションでは複雑な就業規則をどうシステムに落とし込むか、専門のスタッフが設定方法をレクチャー。運用ノウハウを短期間で習得することで、法令遵守と業務効率化の両立をバックアップする。
,A@京阪奈OSK11データセンター|
単体提供の背景
これまで「弥生勤怠 Next」は、クラウド給与サービス「弥生給与 Next」を契約中のユーザーのみに提供していた。
しかし、日本の中小企業における勤怠管理は、Excelでの集計作業に多くの時間が割かれているほか、日々の申請手段が紙、LINE、口頭などに散在することで、回収・催促・転記に追われ、毎月の要素締め作業が負担になっている。
また、打刻漏れや打刻修正、休憩取得状況、シフトとの乖離など、月末に業務が集中することで、ミスが発生しやすい構造的な問題もある。
さらに、残業時間の上限管理や有休付与・取得義務、36協定、フレックス制の精算など、複雑化する労働関連法令への対応には高度な理解が求められ、コンプライアンス面で不安を抱える企業も少なくない。
特に2026年以降に改正予定の労働基準法では、「14日以上の連続勤務禁止」や「勤務間インターバルの確保」など、これまでの管理手法では見落としがちな厳しい制約も加わる。こうした複雑な法改正に人力で対応し続けることは難しい。
一方で、給与に関するシステム全般をデジタル化することには、コスト面でのハードルも高く、「まずは勤怠管理からデジタル化を進めたい」という要望もある。こうした中小企業の抱える課題とニーズを踏まえ、より多くの中小企業が勤怠管理のデジタル化を始められるよう、弥生は単体での販売を開始する。
「弥生勤怠 Next」の概要
「弥生勤怠 Next」は自社の就業規則に合わせて柔軟に対応可能で、スムーズな管理を支援するクラウド勤怠管理システム。
プロジェクト別の工数管理や、正社員・アルバイト・変形労働時間制など、多様な雇用形態に対応する。そのため、これまで「自社の勤務ルールでは使えない」と諦めていた企業でも、既存運用を大きく変えずに導入できるという。
PCやスマートフォンから直感的に操作できるシンプルな画面設計により、ITツールに不慣れな場合でも利用を可能できる。
労働関連法令の改正にもシステムが自動で対応。2026年改正の「連続勤務制限」や「36協定の上限管理」もリアルタイムで判定する。基準を超えそうな従業員や管理者へ自動アラートを飛ばすことで、法令違反を未然に防止する。
PC、スマートフォン、共用タブレット、ICカードなど、現場に合わせた打刻方法を選べる。テレワークや外出先でも正確な勤怠管理を実現するとのことだ。
