026年4月8日~10日の期間、東京ビッグサイトで「Japan DX Week 春 2026」が開催されている。NECは同展示会において「あなたの想いをカタチにする AI×新規事業・商品企画」をテーマに複数のサービスを展示した。
中でも注目されるのが、新規事業の企画書をAIが診断・評価する「企画書AI診断サービス」だ。本稿では同サービスを中心に、関連するAIツール群とあわせて紹介する。
NECは同展示会において「あなたの想いをカタチにする AI×新規事業・商品企画」をテーマに、「企画書AI診断サービス」「BestMove」「HASSAN」「cotomi Act」という4つのサービスを展示している。
本稿では、このNECブースに出展されている4つのサービスを紹介していく。
企画書はAIでどこまで改善できるのか?「NEC 企画書AI診断サービス」
「NEC 企画書AI診断サービス」は、新規事業の企画書をAIが診断し、適切なアクションを提示して企画の質を向上させるWebサービス。評価軸に沿って企画書の漏れや偏りをAIが診断し、適切なアクションを提示して企画の質向上につなげる。
新規事業では、企画の質のばらつきや評価の属人化が課題になりがちだ。
新規事業企画の進め方に迷う企画担当者や企画に対する指導・助言が不安な評価者をターゲットとしたサービスで、両社の意見のすり合わせにも活用できるのだという。
具体的な仕組みとしては、NECが蓄積してきた豊富な事業開発データを基に開発された独自アルゴリズムが、「顧客課題」「ビジネスモデル」「解決策」など11の評価軸にひもづく300以上の審査項目に基づき企画書を客観的に評価している。
Word、PowerPoint、PDFなど、さまざまな形式のファイルをそのまま解析し、人間では見落としがちな論理の飛躍や調査・検証の不足などを検知し、企画の完成度を定量的にスコアリングすることが可能。さらに、各社独自の評価項目や社内ビジネスコンテストの審査基準なども追加登録できる。
この仕組みにより、属人的になりがちな企画・評価プロセスを標準化し、企画担当者と評価者が共通の目線で議論できるようになり、その結果、手戻りなく企画書を磨き上げることが可能となることで、新規事業開発プロセス全体のスピード向上に貢献するという。
NECは新規事業プロセスをどう変えるのか?他AIツールとの連携
新規事業のアイデア創出や調査といった「前工程」を担うのが「HASSAN」だ。
「HASSAN」は、NECが出資しているSpreadyが展開するサービスで、アセット起点の新規事業アイデア創出と市場分析を自動化する新規事業特化型のAIツールだ。
アイデアの条件を記入するだけで簡単にアイデアが発散され、ワンクリックで企画書の作成が行えるサービスで、企画書の分析調査も自動で行っていくれるため、PESTEL分析・市場分析・競合分析・法規分析などの調査レポートの作成も可能。
前述した「NEC 企画書AI診断サービス」と組み合わせて活用することで、企画書の精度を上げることができ、より分かりやすく要点を押さえた企画書が作成できるという。
企画後のマーケティング施策や意思決定を支援するのが「BestMove」である。
続いての「BestMove」は、商品・サービスの特徴からターゲット顧客の特徴、施策の内容を引き継いで、最終的な打ち手を決められる「セルフコンサルティング型のSaaS」として開発されたマーケティング業務を変革するAll in oneツール。
顧客分析から施策立案、効果予測までの一連の業務プロセスをワンストップで支援することで、マーケターが確信を持って意思決定できるようになるとともに、ナレッジ共有により人材育成や生産性向上にも寄与することができるサービスだ。
さらに、これらのプロセス全体を横断して自動化・高度化するのが「cotomi Act」だ。
「cotomi Act」は、新規事業開発やマーケティングの熟練者が持つ暗黙知を学習・共有し、だれもが熟練者に匹敵する業務を自動実行可能なAIエージェント技術だ。
従来のAIでは扱いが難しかった現場に根付く暗黙知を自動的に抽出・形式知化し、業務コンテキストを理解できるパートナーとしてのAIエージェントへと進化させることを目指しているという。
この技術では、ブラウザの操作履歴から業務ノウハウや暗黙知を抽出し、組織内で共有することができる技術で、新規事業開発、マーケティングなどの属人性の高い業務を自律的に遂行してくれる。
担当者によると、これまでに紹介した「企画書AI診断サービス」「BestMove」「HASSAN」に関して、「cotomi Act」の業務知見に基づき、「調査結果をHASSANに適用し企画書を更新」「BestMoveの利用を判断」といったブラウザの自動操作を行えるのも特徴とのこと。
NECでは、これらのサービスを展開することで、調査・分析から企画書の作成、製品販売後のマーケティング施策までを一気通貫で支える。今回の展示は、新規事業開発のあり方を変える可能性を示したものと言える。





